第二章
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「そういう世界に生きるんだな、俺は」
「じゃあ俺もか?ピストルを持てばな」
「いっぱしの正義の味方になるんだな」
「町の平和を守る保安官に」
「ああ、なるんだよ」
ダチ共にもだ。俺は言ってやった。
「俺みたいにな」
「じゃあ俺も買うか」
「ああ、俺もそうするか」
「そうしようか」
こうだ。皆で話す。それから暫く俺は楽しくて仕方がなかった。職場に行ってもその懐にピストルがあると思うとそれだけで頼もしかった。
けれどだ。ある日のことだ。その俺にだ。
職場の社長、元ボクサーだったらしいやけにでかいおっさんがだ。俺にこんなことを言ってきた。
「なあ、俺いいもの買ったんだけれどな」
「いいものって?」
「最近物騒だろ」
こうだ。俺に言ってきた。やけににやにやしながら。
「それでな。ショットガン買ったんだよ」
「ショットガン?」
「ああ、それにマシンガンもな」
銃は一つじゃなかった。その他のものもあった。
「買ったんだよ」
「おいおい、ショットガンにマシンガンかよ」
「凄いだろ。もう何が出て来ても怖くないぜ」
こう俺に話してくる。
「ターミネーターが出て来てもな」
「あの知事がいきなり出て来てもかよ」
「ああ、全然怖くないぜ」
俺に本当に嬉しそうに話してくる。それを聞いてだ。
俺は懐にあるピストルを見た。ショットガンやマシンガンと比べるとだった。
ピストルなんてちっぽけなものだった。何てことはない。
けれどだ。俺は社長にこう言った。
「けれどどんな弾でも当たったらそれであの世行きだからな」
「ピストルでも何でもか」
「ああ、だからショットガンでもマシンガンでもな」
「威力がある方が強いだろ」
力の論理だった。そのまま。
「そうだろ?だからそれでいいんだよ」
「じゃあピストルは」
「あんなのガキのおもちゃさ」
それに過ぎないと。社長は笑い飛ばしてきた。
「何てものはないさ」
「ピストルもかよ」
「何なら軍を見ろよ」
アメリカ軍だ。あの軍をって言ってきた。
「凄いぜ。もう何でもあるからな」
「ミサイルでも何でもだよな」
「ピストルなんてアメリカ軍じゃガキのおもちゃどころか」
「それどころか?」
「小石みたいなものだよ」
本当にそんなちっぽけなものだとだ。俺に言ってくる。
「何てこたあないさ」
「おいおい、そんな筈ないだろ」
俺を最強にしてくれたピストルを嘲笑われた気がしてだ。俺は言い返した。
「何でピストルがそんな」
「そんなに言うんなら見て来い」
社長は悠然と俺に言ってきた。
「アメリカ軍の基地にな」
「軍って
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