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英雄伝説〜菫の軌跡〜(零篇)
第70話
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援課の出向期間が終わったらレンはどうするんだ?遊撃士に戻るのか?」

レンの推測に呆れた表情で溜息を吐いたロイドは気を取り直してレンに今後を訊ねた。

「いえ、支援課の出向期間が終わったらエレボニアの士官学院に編入する事になっているわ。」

「へ………何でまたそんな事に。」

「オリビエお兄さんに頼まれたのよ。『帝国の”新たな風”となる若者達が様々な才能に溢れる君と共にいる事によって刺激されてそれぞれの才能を伸ばしたり自分達に秘められている才能に気づき、そして自分達と同じ立場でありながら既に”一人前の社会人”としての経験もある君から色々学んで欲しいんだ』ってね。」

「オリヴァルト殿下に……!?その『帝国の”新たな風”となる若者達』とレンの士官学院の編入がどう関係するんだ?」

意外な人物の名前を聞いたロイドは驚いた後不思議そうな表情でレンに訊ねた。



「――――特科クラス”Z組”。今年度に設立された特別クラスでね。そのクラスの特徴は身分に関係なく様々な生徒が集められているわ。」

「”身分に関係なく”って……まさか貴族と平民が一緒なのか!?」

「うふふ、中々鋭いわね。ちなみにそのクラスに所属している生徒の中にはフィーもいるわよ?」

「ええっ!?でも彼女は猟兵なのにどうして士官学院の生徒に………」

レンの話を聞き、かつて”影の国”で出会った人物の今の現状を知ったロイドは困惑の表情をした。

「”西風の旅団”は団長の死後、猟兵団を解散して散り散りになったそうよ。――――誰もフィーを引き取る事なくね。ちなみにフィーは”西風の旅団”の動きを調べていた帝国でもトップクラスのA級正遊撃士にして今は遊撃士を休業してレンが編入する士官学院の教官を務めている人に引き取られて、その後様々な事情によって士官学院に入学したそうよ。」

「”影の国”で別れてからフィーにそんな事があったのか…………その”Z組”だったか?一体どういう意図で身分に関係なく様々な立場の生徒が集められたんだ?」

「表向きの理由はARCUSの適性が高い者達ばかりを集め、ARCUSの実戦運用を目的としたクラスだけど………オリビエお兄さんがそのクラスを設立した真の理由は帝国で現在起きている実情――――貴族派と革命派の対立を知らしめる事で現実に様々な”壁”が存在するのを知ってもらって、いつか必ず自分達の前に現れる”壁”から目を背けず、自ら考えて主体的に行動する―――そんな資質が育てる事よ。」

「……………ハハ、何だか俺達”特務支援課”と似ているクラスだな。」

レンの説明を聞いて一瞬呆けたロイドは苦笑しながら答えた。



「うふふ、”特務支援課”の設立時期と”Z組”の設立時期を考えれば”Z組”の方が”特務支援課”の2番煎
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