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英雄伝説〜菫の軌跡〜(零篇)
第69話
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その後一端解散したロイドはフロアのガラス張りの巨大な窓の傍で外の景色を見つめているティオが気になって近付いた。



〜IBC〜



「…………………………」

「ティオ………?」

外の景色を見つめているティオに近づいたロイドは不思議そうな表情で話しかけ

「………ロイドさん。」

話しかけられたティオは振り向いてロイドを見つめた。

「どうしたんだ―――って、そうか。外の様子を伺っててくれたんだな?」

「………ええ、まあ。やっぱり気になりますし。でも、よくわかりましたね……?」

「そりゃ、ティオの力にはいつも助けられてるからな。それで………市内の方はどんな様子なんだ?」

「………散発的に銃撃戦が起きているようですね。多分、警官隊あたりと警備隊が衝突しているのではないかと思います。」

「そうか………せめて市民に被害が及んでいないといいんだけど。」

「…………………………」

ロイドの話を聞いたティオは何も語らず黙り込んでいた。



「………?ひょっとしてティオ、疲れてるんじゃないのか?街中を走り回ったばかりだし、キーアたちと一緒に休んだ方が……」

ティオの様子を見たロイドはティオを心配したが

「………ジロッ。」

「い、いや別に子供扱いしてるわけじゃ!」

ジト目のティオに見つめられて焦り出し

「ふふ………わかってます。ずっとロイドさんたちと一緒に行動していたおかげで体力もついてしまいましたし。それに、少し興奮気味みたいで眠れそうにないですから。」

「そっか……しかし本当にとんでもない事になったな。ティオは本来、警察官じゃないのにこんな状況に巻き込んじゃって………」

「ジロッ。」

「いや別に、関係ないとか言ってるわけじゃなくって!」

さらに墓穴を掘ったのか余計なことまで口にして再びティオに睨まれてより焦り出した。



「……まったく。」

一方ティオは呆れた表情で溜息を吐いた後、少しの間考え込んで話し始めた。

「……………で、でも………確かにこんな事態になったら今後どうなるかは心配ですね。わたしの出向についても財団がどう判断するか………」

「え。」

「魔導杖のテストに関してはクロスベル以外でもできますし。財団の方針しだいではわたしの出向も取りやめになることだって………」

「そ、そうか……………………」

「………その…………そうなったら少しは寂しく思ってくれますか?」

自分の話を聞いて真剣に考え込んでいるロイドの様子が気になったティオはロイドを見つめて尋ねたが

「う、うーん………それ以前に、ちょっと想像しにくいものがあるな。」

「え……」

ロイドの答えを
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