第69話
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聞いて呆けた。
「いや、ティオがいない支援課っていうのが何だか想像できなくって………あの端末だってティオの特等席みたいなものだったじゃないか。俺達や、他の人間が座って操作するのはピンと来なくてさ。」
「……………………………」
「でも、そうか………出向が取りやめになることもあり得るのか………参ったな。そんなこと考えもしなかった。」
そしてロイドが疲れた表情で溜息を吐いたその時
「―――あくまで可能性としてはです。財団は最先端の技術をクロスベルに投入していますし、かなりの投資もしています。こんな大事件が起こったとしても引き上げる可能性は低いと思います。そうである限り、魔導杖のテストもこの地で行うのがベストですから。」
ティオが静かな表情説明をしたが
「そ、そっか。―――うん、だったら何としてもこの事態を打開して事件を解決しないとな!ティオに支援課に居続けてもらうためにも!」
「…………………っ…………………」
ロイドに微笑まれて驚いた後、ロイドに背を向け
「って、また俺、無神経なことを言ったか!?」
ティオの様子を見て再び墓穴を掘ったと判断したロイドは焦り出した。
「………ええ。正直、言語道断ですね。やっぱりエリィさんの言う通りロイドさんは危険です………まさかそんな反応をされるとは思いませんでした。」
「そんな反応………?」
ティオの言葉を聞いたロイドが不思議そうな表情をしたその時
「っ……ロイドさんがダメダメで、にぶちんでヘタレ弟キャラということです!ある意味、その点においてはガイさんを超えていますね……!」
ティオはロイドに背を向けたまま、ロイドを責めた。
「いや、意味不明なんだけど………うーん、でも兄貴か。確かにニブいっていうか朴念仁なところはあるよな。長い間、セシル姉の気持ちに気付いてなかったみたいだし………何度、蹴っ飛ばして気付かせてやろうと思った事か。」
そしてティオの話を聞いたロイドが考え込みながら呟いたその時
「えい。」
ティオがロイドの足を蹴っ飛ばした!
「って、ティオさん………?」
「―――失礼、何となく。ですが今のは正直、自業自得ではないかと。」
「???」
ティオの答えの意味が理解できない一方ロイドは不思議そうな表情をした。
「……そろそろわたしは地下の端末室でお手伝いをしようと思います。ヨナあたりと連絡が取れれば色々選択肢も出てきますし。」
「そっか………よろしく頼んだよ。俺は補給や装備の確認をしてくるからさ。」
「よろしくお願いします。………」
ロイドの言葉を聞いたティオは考え込み
「………ティオ?(また怒らせちゃったのか………?)
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