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STARDUST唐eLAMEHAZE
第一部 PHANTOM BLAZE
CHAPTER#4
DETERMINATION 〜決意〜
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された所に触れると、火の粉はそこから持てる
暖かさを染み透らせるように微光を宿らせ、周囲へと広げる。
「!」
 承太郎が眺める先で、微光を宿した全ての箇所が、ゆっくりと、無音で、
テープの逆回しのように、壊れる前の姿へと戻っていく。
 砕けた敷石が罅を霞ませ、割れたショウ・ウインドウが張り直され、
落ちたアーケードが持ち上がり、折れた街灯が伸びる。黒い焼け跡や、
薄く澱んでいた煙さえ、消えてゆく。
「修復」の終わった場所からは微光が失せ、光景はどんどん元通りになる。 
この空間に囲われた人々が、胸に灯を点した事以外は。
 シャナの指先で火の粉となって散った人間が、欠けている事以外は。
 やがて、「修復」が全て終わる。
 それは、時間にしてほんの十秒ほど。
 そしてシャナが、おもむろに告げる。
「終わり、と」
 光と衝撃が湧き起こった。




【2】

「!」
 承太郎は反射的に手で視界を遮る。
 次の瞬間、彼は雑踏の喧噪に包まれていた。 
 視界を覆っていた手をどければ、そこには、
血のように赤い夕焼けに染まる繁華街と、ざわめく人の流れがあった。
 周囲を覆っていた陽炎の壁も、足下に描かれていた火線の紋章も、全て掻き消えている。
 異変が起こる前の状態に、完全に戻ったのか。
(……違う)
 承太郎は、その違いをはっきりと感じていた。
 自分と一緒にあの妙な場所に囚われた人々は、まだ弱く薄い灯を、胸の内に点していた。 
 シャナの指先で火の粉となった人間も、いない。
 なのに、“誰もそのことを言わない”
 まるで当たり前のことのように、皆、気にしない。
(……いや、“気が付いてねーんだ”
オレの 『スタンド』 が、他の人間には視えねーのと同じように……)
 やがて、灯を胸の内に点す人々は、雑踏の中に、どこか弱々しい足取りで散っていった。
「オイ? ちょい待ちな」
 承太郎は胸に薄い光を宿した、スーツ姿の若い男の肩を掴んだ。
「……ッッ!!」
 男は、ゾッとするほど精気のない顔をしていた。
 目の前にいるのに、その存在感は虚ろそのもの。
 意志も、感情も、気配すらも感じられない。
 男は承太郎と一度も視線を合わせずに背を向けて雑踏に消えていく。
 それが去るのを黙って見ていた承太郎は自分の前に
シャナが立っていることに、ようやく気付いた。
 髪と瞳は元の艶のある黒色に戻っている。
 そうやってシャナを見下ろしていた承太郎は、やがて自分こそが
周りの注目を集めている事に気づいた。
 視線がいつの間にか鋭くなっていたので、
所謂 『ガンをつけている』 状態になっていたのだ。
 周囲の人間には長身の男が因縁をつけているように見えたのだろう。 
 通り過ぎる足並
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