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世界最年少のプロゲーマーが女性の世界に
18話 鈴戦
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言葉に出来るものではない。
 それでも、道はまだまだずっと続く以上、僕たちは自分の意思で歩き続けないといけない。人から言われてではなくだ。

「本当に大切なものがあるのであれば、別に『IS』という明確な力が無くても守れるようにしなければなりません。時に自分の心体を削ってでもね。そして自分の全てを賭けるに値する目的に対して能動的に行動する必要がある、努力と言い換えてもいいでしょう。そして自分の意志で苦しい決断を行わないといけません」

 今までは漠然と、自分のいた世界を守るという目的を考えていた。今はそれに対しての方法を見つけ、その方法を実現するために努力することが出来る。

「笑わせるな。他人から教えてもらった方法しか行えていない奴に一体何が守れるというんだ。そんなもので守れるというなら、僕はとっくの昔に全部守れているんだよ」

 この時、僕は吐き気する覚える嫌悪感すら覚えていた。相手に対しても、自分に対しても。

「今の一夏さんに自分の意志がほとんどない。流されていると言ってもいいでしょう。にも関わらず劣等感なんて感情を抱いている。そんなものを感じている暇があるなら歩けばいい。それこそ周りを利用してでも、貪欲なまでにだ」

 一夏さんが今しているのはあくまでも僕やセシリアさんから教えてもらっている範囲のことでしかない。自分から積極的に何が必要で、そうでないのか考えていない。まだ始まったばかりだから、と言えばそれまでの話だが1秒でも早くそれに気づかなければいけない。

「劣等感というものを抱いていいのは真摯に、情熱的に、自分の守るべきものに向き合い、戦っている人間だけです。1度2度潰されても立ち上がって歩ける人間だけです」

 その劣等感は嫉妬と言ってもいいだろうが、だけど、必ず己の糧にする。

 顔を伏せて、熱くなっていた頭を冷やすようにもう一度深呼吸。

 顔を上げた瞬間、とても不思議な感覚に囚われた。

 鈴さんが歩いているその道は間違いなく誰かを犠牲にした上で築いてきた道のはずだ。一夏さんの考えは到底受け入れられるものではないはずなのに。にも関わらず、優しい顔つきだった。

 僕にはそれが不思議だった。どうしてそんな顔が出来るのか。

「……そうね、間違いなく鬼一が正しいと思うわ。ううん、そっちが正解だと私も思う。だけどさ……」

 鈴は優しい顔のまま声を放つ。

「それでも、私たちの正しさは私たちだけの正しさなのよ」

「……っ!」

 呼吸が止まる。
 一夏さんの言葉を甘すぎる理想だ、現実を知らない愚か者だ、それを理解した上で鈴さんは一夏さんを否定しなかった。それが自分を否定しかねないことであるにも関わらずだ。

 それでも、彼女はあっさりと言い放った。

「あいつの
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