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世界最年少のプロゲーマーが女性の世界に
18話 鈴戦
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も後悔しないように、自分が納得できる選択をするしかない。

「きっと誰もが馬鹿にすると思うし、出来ないと否定してあの馬鹿を追い詰めようとするでしょう。現にアンタは否定したみたいだしね」

 ……当時の僕は否定したか。そうだな、今言われてもきっと否定するだろう。そんな奇跡を起こせるはずがない。もし、起こせるのなら、僕たちがしてきたことは一体なんだったのろうか。
 意地張って戦い続けてきたからこそ分かることだ。絶対に譲っちゃいけない一線があったからこそ、僕たちはここまで進んでこれたのだ。それ以外のものは諦めてだ。
 鈴さんは話している間、ずっと笑っていた。だけど、それは本心から一夏さんを馬鹿にしたものではなく、しょうがない奴だ、と苦笑しているようだった。

 そこで僕は限界を迎えた。

「……随分と舐められたものだな。僕も、この世界も」

 その時、自分に宿っていた感情が何なのかは正確には分からなかった。だけど、口が反応していた。

「本来、一夏さんにそんな言葉を口にする権利なんてないんですよ鈴さん」

「……」

「考えなくても分かる話ですよこんなもの」

 怒りが湧いてくるが落ち着かせるように一度深呼吸。いけない、セシリアさんやたっちゃん先輩と話していた分、こういうことを言われると気持ちがザラつく。

「僕は大切なものを守るために、欲しいものを得るために相応の努力を果たしてきたつもりです。そしてそれは結果にも繋がっています」

 国別対抗戦の予選決勝で起きた暴力事件。そこまで行くのに並大抵の努力ではなかったと胸を張って言える。指を失っても僕が信じる、救いを求めた世界を喰いものにされずに済んだ。

「正直言って今の話からすると一夏さんは履き違えているようにしか思えないです。なぜなら僕たちは手段を問わずに守れるようにならなければならないから。ISは近道かもしれませんが、あくまでも手段の1つでしかない」

 仮に、一夏さんが守ろうとしているものが人であるならば、少なくともISという手段に拘る必要はない。もっと別の手段があるかもしれない。必要であればISも使うくらいでいいだろう。
 それにISで身体を守ることは出来ても心は守れるかは分からないからな。

「一夏さんはISに乗るまで果たして自分の大切なものを、自分の信念、もしくは託されたものを守るために何らかの努力をしてきたのでしょうか?」

 生半可な努力で守ることなんて出来はしない。果たして、今の一夏さんは自分の背中にある何かの重さを果たしてどれだけ理解しているのだろうか。
 ふと、国別対抗戦を思い出した。たくさんのものを託されアンカーとして走り続けた決勝戦。僕はゴールまで走ることは叶わなかった。潰されてしまった。思いを託された分、あの時の悔しさは
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