暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜黒衣の魔導剣士〜
sts 28 「雷光の裏側」
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話しかけたのはショウのようだ。なのはが悲鳴にも似た声を漏らして慌てたのは、おそらくショウがなのはの頬に冷たい缶を引っ付けたからだろう。
 ショウもなのはのこと探してたんだ……まあ昼に自分よりもなのはの方が参ってるって言ってたから当然と言えば当然か。飲み物を用意してるあたり私よりも先に動いてたんだろう。

「よぉ、って……びっくりさせないでよ」
「悪い悪い、辛気臭そうな顔してたからついな……ほら」
「それ全然謝ってるように聞こえないんだけど……ありがと」

 なのははショウから差し出された感を受け取る。ただすぐに飲む気にはならないようで、それを両手で持つと再び顔を俯かせてしまった。けれどショウはすぐになのはに問いかけはせず、彼女の隣に立つ。
 個人的になのはのことは心配なので出て行きたいところではあるが、空気からしてショウがなのはの話を彼女の話せるペースで聞こうとしているのは分かる。ここはしばらくショウに任せるべきだろう。

「……ヴィヴィオのことでも考えてるのか?」
「……うん。……約束守れなかったから」
「約束?」
「私がママの代わりだよって。守っていくよって約束したのに……傍に居てあげられなかった。守ってあげられなかった……」

 聞こえてくるなのはの声はいつも聞き慣れたものとは打って変わってとても弱々しい。遠目なので見えないがおそらく涙を流しているだろう。

「今……きっとあの子泣いてる」
「なのは……」
「ヴィヴィオがひとりで泣いてるって……悲しい思いとか痛い思いをしているかと思うと体が震えてどうにかなりそうなの。今にも助けに行きたいよ! でも私は……ぁ」

 泣きながら溜め込んでいた本心を打ち明けるなのはを、ショウは動かせる右腕で静かに抱きしめた。そのあと優しくなのはの頭を撫で始める。
 それはただ泣いてるなのはを慰めようとしているだけ。きっと他意は存在していない。でも……私の胸の内には黒い感情が芽生えてしまった。何で自分ではなくなのはが抱きしめられて撫でられているのか、と。
 ――っ……私は何を考えてるの。もし私がショウよりも先になのはを見つけてて同じ状況になったのなら、多分震えるなのはを同じように抱きしめてたはず。
 きっと私もショウも今のなのはの立場に違う人物が居たとしても同じようなことをしていたはずだ。だから嫉妬するような事ではない。そのはずなのに……

「大丈夫……あいつらは生きた状態での捕獲を目的としていたし、ヴィヴィオはあいつらにとって必要な存在のはず。命を奪うような真似はしないはずだ」
「……うん」
「だから助けるチャンスは必ずある……絶対に助けよう。あの子は俺達にとって大切な存在なんだから」
「うん……うん……」

 なのは
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