暁 〜小説投稿サイト〜
非日常なスクールライフ〜ようこそ魔術部へ〜
第1章 情熱の体育祭
第21話『準備』
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みにルールは…?」


俺は単純にもう一つ気になった事を訊く。
そりゃ『戦争』と言うくらいだから、きっと騎馬戦みたいな派手な感じなのかな…なんて。


「えっと…かいつまんで言うと、“まず部活動ごと数名を1チームとして学校中に散らばらせ、そして争う”という感じだな。詳しく言うと、学校中に宝箱のように置かれている部費・・・というかいわゆる“部費チケット”を集め、時間切れまでに持っていた部費チケット分を換金し、それが部費となるんだ」

「何ですかそれは…」


あまりにも現実味のない争い方と部費の決め方に、俺は唖然とする。
何だよ部費チケットって。もはや宝探しじゃん。


「まぁさらに詳しいルールはその内プリントで貰えるだろうから言わないでおく。あ、ちなみにさっきの説明は去年のルールだ。一昨年とも違うルールだから、今年も違うルールになるだろうな」

「じゃあ、さっきの得意気な説明は何だったんですか!」

「と!に!か!く! お前の次は、早く暁に魔術を会得させるぞ!!」

「お〜い、主旨変わってるよ〜」


部長のあまりの話の変わり様に、副部長がツッコミを入れる。もっとも、部長本人は全く気づいてないが。

そうか、俺の次は暁君が魔術を覚える番か。俺が会得するのも時間がかかったし、きっとこれも時間がかかるのだろう。
あ、そうだ、熊でも呼んで無理やり会得させるのはどうだろうか。命がけの状況なら何とかなるんじゃないかな。うん、俺のトラウマが刺激されるだけだからやめよう。


「よし! 三浦、今暁はどこに居る?! 俺が徹底的に教えてやるんだ!」


魔術室の扉を開けつつもコチラを見ながら言ってくる部長。なんという行動力だろうか。


「そんなこと訊かれても…」


しかし、彼がどこにいるのかなんて俺には知りえない。気がつけばふらっと教室からいなくなって、いつの間にか帰ってくる。そんなことが彼にはよくあるのだ。


「んだよ。アイツを選手に使おうと思ってるから練習させたいのに・・・」

「え?」


部長がサラッと愚痴ったその言葉に俺は違和感を覚える。


「暁君を出場させるんですか?」

「ああ。もちろんお前もな」

「えぇ!?」


マジかよ!? ルール知らないけど大丈夫なの!?
てか何で先輩方じゃないの?!

・・・あ、もしかして魔術が関係してるのか? 先輩方には使えないから…。


「わかったならお前は特訓! だがその前に暁を連れてこい!!」

「は、はい!!」


俺は部長の大声に対して反射的に行動に移った。
暁君どこに居んの〜? 何か部長のキャラ変わり始めたよ〜!
つか何で俺が探しに行くことになってんの!?




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