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魔法少女リリカルなのは 絆を奪いし神とその神に選ばれた少年
第三十二話 ミサキの戦い
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「ならば、私が相手になろう」

今まで沈黙を保っていたミサキが名乗りを上げた。

「へ?何で執務官とやる事になるんだ?」

「いや、最近何だか舐められている気がしてな……ほら、私デスクワークが主だろう?」

「ま、まあ確かに……」

ミサキの言葉に同意するシャマル。

「それでなのか、最近疑問の声が上がってきているんだ。「ミサキ執務官は本当に試験に合格して執務官になったのか、本当は実力はないのではないだろうか」とな」

「なるほど。確かに」

「確かとはどういう事かな、ぜぇん」

「い、いふぁいいふぁい。頬ほつねはないで」

全が確かにと言ったらミサキは全の頬をつねる。何だか昔に戻ったようで全としても嬉しいような悲しいような感じだ。

――――な、何だか微笑ましい物を見ている気分だ……。

シグナムはそんな事を考えていたが口には出さなかった。何だかずっと見ていたくなるような光景だったからだ。

「で?結局あんたが模擬戦してくれんのか?」

「ああ、不満か?これでも実力はあると自負している」

「わかった。やってやろうじゃねぇか」

こうして、最初はミサキvsヴィータ、次に全vsシグナムとなったわけだ。

―回想終了―

という経緯を経て、ミサキとヴィータは対峙しているのだ。

「ねぇ、全」

「ん?るいか」

と、この試合を観戦しているなのは達から離れて見ていた全の傍にるいがやってきた。

「実際、ミサキさんってどれくらい強いの?戦った所見たことないからどうにもわからなくて……」

「まあ、俺が死ぬまでの評価でいいなら言えるけど……ヴィータの戦闘方法は神楽院の記憶にあるから……難しいとしかいえん」

「それって……ミサキさんが?」

「いや。ヴィータが、だ」

ミサキSIDE

私は戦う前に、両手のひらを合わせる。

「あん?なんだ、それ?」

そんなヴィータの言葉にも耳を貸さない。いや、貸す余裕などあってはならない。

これから行われるのは戦い……そう、戦いなのだから。

私は両手を離し……閉じていた目を開く。細く鋭く、尖らせるように。

「っ!!へぇ……こりゃ、余裕かましてられねぇな」

どうやらヴィータも私の変わりように気づいたようだな。かといって手加減する気もない。

手加減など相手を最も侮辱する行為だと、私は双覇さんから聞いている。

故に、そのような考えは頭から弾き飛ばし、ただ冷徹に考える。どうすれば、勝てるのかを。

「……ふぅ、行くぞ。『ウロボロス』」

『了解です、マスター』

私のデバイスであるグローブ型のデバイスである『ウロボロス』が応える。

「…………ふっ」

私はま
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