マーダラーサーチ
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期待するフェイト。だがマキナは具体的な事は言わず、含み笑いを見せるだけだった。
「とりあえず今夜10時にここに集合、それまで身体を休めとくこと。……大丈夫、すっぽかしたりしないから」
「なんかいいようにあしらわれてる気が……」
しかし自分だけではどうしようもない事も事実なので、若干不服ながらもフェイトは一旦マキナと別れて仕事場に戻る事にした。
そして指定された時刻である、22時00分。街灯ぐらいしか光源が無いノアトゥンで管理局の宿舎を抜け出てきたフェイトは、約束通りに待ち合わせ場所に来ていたマキナとアギトの二人と合流した。
「あ〜やっぱりコイツも一緒なんだな、店に来た時点で想像はついてたけどさ」
「店では全然話さなかったから改めて挨拶するね、アギト。私はフェイト・テスタロッサ、今回はよろしく」
「はいはい、よろしくな。あ、言っとくけど、いきなり奇声とか変な笑い声あげたりすんじゃねぇぞ」
「いや、しないから!? 私はビーティーのような振る舞いは最初からできないから!」
「思えばこの世界に来てからビーティーといいフェイトといい、テスタロッサに関わってばかりだ。もしかしたらこの事件もテスタロッサ絡みだったりするんじゃない?」
「まだビーティーと分かり合えていないのに、これ以上誰かに出て来られたら正直手に余るよ……」
「今になってもアイツと分かり合おうとする気概を持てる辺り、アンタもなのはに似てかなり頑固なお人好しだよな」
「だって……少しでも諦めたら和解なんて夢の彼方だもん。いつかビーティーが家族として和解出来るまで頑張るつもりだよ」
「家族ねぇ……ビーティーがそれを望むかと言われたら、正直に言って望んでないと思うけど」
「むしろアレじゃあぶち壊す気満々だよな。過去が過去だから仕方ないってのもあるが、復讐を止めるならともかく和解は流石に無謀なんじゃね?」
「過酷なのは私だってわかってるよ。でも難しいからって諦めたくはない。だってビーティーも私達テスタロッサの血を引いている、私にとっていわばもう一人の姉と言っていい存在。その姉が母さん達を襲うつもりなら、それを止めるのが私の責任だと思う。……そう、“姉さん達”の犠牲の上で生まれたからこそ、これは私がやり遂げなければならない命題なんだ」
「は〜なのはは自分のツケが回ってきたように、フェイトは親のツケが回ってきたって感じか。もう色んな意味でめんどくさすぎ。色んな世界を見て回ってきたからこそ思うんだけど、皆もっと気楽に生きられるようにはなれないのかねぇ……」
後半部分はマキナが何となしにぼやいたのだが、アギトとフェイトは何度も陰謀に翻弄された彼女の純粋な想いがその言葉に全て込められていると察した。しかしそれ
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