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リリなのinボクらの太陽サーガ
マーダラーサーチ
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反応を頼りに襲撃対象を探ってる可能性がある」

「要するに他の魔導師を襲撃してるつもりなのかな? ということは犯人は管理局に恨みがある人間……?」

「そうだったら局員だけ狙うはず、市民まで手にかけるのは妙だ。……で、もう一つ、犯人の趣味嗜好なのかは知らないけど、不意打ちで動けなくなった被害者へ執拗に攻撃を加え、最終的にショック死させている可能性がある。遺体の異常な損傷は恐らく、過剰な暴力によるものだろう。そこから犯人には、自分より弱い存在を虐待して悦ぶ性癖があるんじゃないかと考えられる」

「酷い……そんなの人間のやる事じゃないよ……!」

「確かに言ってて気分が悪くなってくる。早く確保した方が良いのは確実だね。それで最後に、犯人には潮の臭いがこびりついてる。昼間調べてる時に一瞬、内陸ではおかしい臭いがしたから、少しだけ血痕や地面の傷に手をこすりつけて嗅いだら、微かに潮っぽい臭いが残っていた」

「え!? 現場の痕跡に触っちゃったの!? 情報を掴むためとはいえ、そんな事してたら現場検証の人達が頭を抱えちゃうよ。今回はやっちゃった後だからしょうがないけど、できればあまりやらないで欲しいな」

「善処しとく」

「さり気なく断られてる感があるのは気のせい? ともかく犯人に潮の臭いがこびりついているって情報はかなり大きい発見だよ。多分私だけだったら見つけられなかったと思う」

「経験を積めばこれぐらいすぐに気づけるようにはなるよ、執務官候補生なんだし」

「ううん。管理局の調査方法だと大抵、検査魔法とかで痕跡を調べたりするから、マキナのような調査方法は基本的にやってないんだ」

「ふ〜ん? 管理局……というより本局だと、こういったスカウトの技術は学ばないのか……。まぁ今までのとは別の調査方法を知る良い機会だと思って、適当に使えそうなのを覚えとけばいいよ」

「そうする。それにしても潮の臭いか……犯人はどこから来たんだろう?」

「同じ情報を持っていないフェイトにはわからないだろうけど、私はある程度目星はついた。そっちの方はもう手を回してるから、こっちは気にしなくていい」

「はぁ……?」

「ともかく今すぐ犯人を見つけるのは不可能だ。ノアトゥン全体を探そうと思ったら、それこそ管理局お得意の人海戦術なりを使うしかない。でも今の管理局では無理なことぐらい百も承知でしょ?」

「それはそうだけど……放っておけば犯人は老若男女関係なく無差別に人を襲う。早く見つけなければ、また誰かが犠牲になってしまう!」

「こらこら、焦燥感に憑りつかれて冷静さを見失っちゃ駄目だよ。どんな状況でも、それは命取りとなる。まぁこういう相手は対処法ってのも大体決まってるものさ」

やけに自信を見せるマキナに、何か策があるのかと
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