2部分:第二章
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で振る。そうしてタマと遊ぶ。だが、だった。
そうしながらだ。彼女は息子に言うのだった。
「悪気はないのよ」
「悪気はないけれど我儘過ぎるじゃない」
「猫だからね」
「猫だったら我儘でもいいの?」
「人間だったら大変だけれどね」
その猫と遊びながらの言葉である。
「猫だったら全然大丈夫よ」
「全く。新聞紙の上に乗るしすぐ噛んでくるし」
必死の顔で目を爛々とさせておもちゃに飛びつくタマを見ながら言うのだった。
「物凄く悪い奴じゃない」
「悪いからって何なのよ」
「実際に悪いじゃない、こいつ」
「そうかしら」
「そうだよ。我儘でさ」
「だから猫の我儘はいいのよ」
その猫と遊び続けながら。賀代子は言っていく。
「若しかして嫉妬してるのか?」
「私達がタマばかり可愛がるから」
「そんな筈ないから」
このことは否定する新太だった。それもすぐに。
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