第39話 傍観する狂王、蹂躙する銀狼
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仁九朗を咎める様な発言をするライゼルに疑問を感じた仁九朗は疑問をぶつけた
「兄者、何故そのような断言が出来るんだ?確かに彼女は“夜叉姫”と呼ばれたお人だが、まだ若い。それだけではなく時々精神が不安定になり、暴走する恐れがある。なのに何故…」
「それこそ無用な心配だ仁九朗。確かにリオンはまだ若い。だがそれ以上に、あの子はあらゆる戦場という地獄を味わいながらも、それでも折れる事無くそこから這い上がり、ついに私と同じ最高幹部の地位までたどり着いた強者…それに彼女はまだ切り札を1つしか出していない。どちらにしても、彼女の勝ちは揺るがん」
「兄者……」
「ま、戦場に絶対は無い。敵側の増援が現れた場合は即座に……」
−−−ガシャアアアアアン……!!―――
「「「っ!!?」」」
突然後方からまるでガラスが割れるような音が響き、ライゼル、仁九朗、又兵衛の3人はその音の正体と原因をすぐに察した
「大兄貴、今のは……!!」
「………どうやらこの街周辺に張っていた結界が破壊されたようだな……仁九朗、侵入者は何人かわかるか?」
「ああ、今カラスに調べさせた。数は………2人だけのようだな」
「2人か…ならリオンの嬢ちゃんの邪魔が入らないよう、ソッチに行くかい?大兄貴」
肩に背負っていたライフルに弾を装填して又兵衛はライゼルに聞いた
「ああ…と、言いたいところだが、どうやら別の場所から侵入した輩がやって来たようだ」
「なんだって?」
2人の侵入者がいる場所とは反対の方角を睨みながらライゼルは腰に差している紅いサーベルを抜いた
「戦闘に参加する…仁九朗と又兵衛は2人が居るという大きな音がした方に行け。私は新たな侵入者が現れた場所へ行く。いいな?」
「承知!」
「応よ!」
戦いの準備を済ませ、3人はいざ戦いの場へ向かおうとした次の瞬間…
「その必要はありませんよ、ライゼル殿」
「「っ!?」」
「……何の用だ白夜?」
突然の声に驚く2人に対してライゼルだけは冷静な態度で声の主に対応した。ライゼルたち3人に声をかけた人物は炎のように紅い髪、純白の着物を着こなし、その上に紺色の甲冑を装備しながら腰に刀を差し、そして狐の面を着けている女性……以前、学園都市で土方たちの前に現れ、鵜堂刃衛と行動を共にしていた謎の女性……月野 白夜が何もない空間からまるで最初から居たかのように姿を現した
「ライゼル殿…申し訳ないが、今回の戦闘には参加しないでほしいと“あのお方”か
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