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英雄伝説〜菫の軌跡〜(零篇)
第55話(3章終了)
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みんな、喜んで頷いてくれたわ♪中には涙を流して一生レンに仕えて恩を返すみたいなことを言っていた人達もいたわ♪」

レンの説明を聞いたロイド達は冷や汗をかいて表情を引き攣らせ

「どう考えてもレンちゃんの今のお父さんの教えを歪んだ形で再現しているとしか思えないのだけど……」

「つーか、何で”訳あり”な連中に絞って、そいつらだけ助けてやったんだ?」

我に返ったエリィはジト目でレンを見つめ、ランディは疲れた表情で訊ねた。

「だって、そういう人達の忠誠心は高いと思わない?」

「ある意味その推測は当たっているから、洒落になっていねぇな……」

そしてレンの答えを聞いたロイド達は再び冷や汗をかいて表情を引き攣らせている中ランディは疲れた表情で溜息を吐いた。

「クク………そろそろ話を戻させてもらうが………いずれにせよ、6年前のその作戦をもって、『教団』は完全に叩き潰された。信者たちは全員、自決するか精神に破綻を来して衰弱死した。残党もいたって話だが………教会や例の”結社”とやらが動いて密かに殲滅したっていう噂もある。『D∴G教団』の悪夢は完全に終わったはずだった―――」

「ですが、この『蒼い錠剤』。これがその教団が使っていた『グノーシス』である可能性は出てきたというわけですね。」

セルゲイの話を聞いたロイドは真剣な表情で蒼い錠剤が入った袋を取り出して尋ねた。



「現時点では憶測の範囲だが………もしそれが本当なら6年前の悪夢が別の形で引き起こされるかもしれん。それもマフィア同士の抗争を巻き込むような形でな。」

「最悪すぎんだろ………」

「下手をすれば6年前の悪夢より酷い事になるかもしれないわね……」

「それが本当なら………絶対に見過ごせません………!」

「ああ……もちろんだ。」

怒りの表情のエリィの言葉に怒りの表情で頷いたセルゲイは煙草を口に咥えて火を付けた。



「―――ロイド。3年前、お前の兄貴を殺った犯人はいまだ見つかっていない。」

「……はい。何でも手掛かりが少なすぎて迷宮入りになってしまったとか。」

「ああ……一課に移ってからヤツはもっぱら単独で調査をしてたって話だからな。大国の諜報機関、ルバーチェ、それとも全く別の犯罪組織………もしくはどこぞの猟兵団やテロリストなんてのも考えられた。だが―――それ以外にも俺の頭を掠めた可能性があった。」

「『教団』の残党……ですね。」

「ああ……今となってはその可能性も現実味を帯びてきた。その意味では、俺にとっては元部下の弔い合戦になるだろう。お前らには悪いが、この先は俺も出しゃばらせてもらうぞ。」

「課長………」

「わ、悪いどころかすごく助かりますけど……」

「うふふ、一体どん
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