第七章
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「最近ついてるわ」
「あれっ、最近ずっとね」
「悪いことばかり起こっていたのに」
「それがなの」
「変わっていったの」
「そうなったの」
「そうなの」
こう笑顔で言うのだった。
「これがね」
「へえ、また急に変わったわね」
「この前まで不運続きだったのに」
「定期券落としたりボールぶつけられたりしてたのに」
「それが変わったのね」
「それもね」
先日までの続いた不幸についてもだ、美桜は言った。
「今思うとね」
「不幸じゃない？」
「そうなの？」
「そう言うの？」
「だってボールをぶつけられたりしても」
そうしたことがあってもというのだ。
「ものを落としても怪我をしたりなくしたりしていないから」
「その分よかった」
「よかったっていうのね」
「つまり不幸中の幸い？」
「それがあったっていうのね」
「そう、だからね」
それでというのだ。
「今思うとよかったわ、それにね」
美桜はこうも言った。
「それ以上にいいことも起こってるから」
「ついてるっていうのね」
「運がいい」
「そう言うのね」
「そう、私運がいいのよ」
自分のクラスの中で微笑んでだ、美桜は友人達に言った。
「とてもね」
「うん、それ顔にも出てるわ」
「あんた今いい笑顔よ」
「とてもね」
「そうなってるわよ」
「そうでしょ、笑うとね」
それでというのだ。
「福来たるっていうけれど」
「実際になのね」
「笑えばいいことが起こる」
「そういうものなのね」
「そのこともわかったわ、いや本当にね」
実際にともだ、美桜は言った。
「今はとてもいい気分よ」
「見方を変えたら」
「ええ、悪い悪いって思ってそのことばかり思うよりもね」
今のクラスメイトの言葉にも応える。
「いいって思っていいことばかり考えたら」
「よくなる」
「そうなるっていうのね」
「そうなのよ、だから私これからはそうしていくわ」
「前向きに明るく」
「そう考えていくのね」
「プラス思考でね」
クラスでもこう言いだ、八条寺に行ってもだった。
美桜は天空にだ、笑顔で述べた。
「最近いいことばかりです」
「それは何よりです」
「はい、そしてこれからもですね」
「いいことばかり起こりますぞ」
天空は美桜に明るい笑顔で述べた。
「そのことを楽しみにされて下さい」
「そうさせてもらいます」
「不幸を思うよりも幸福を思うこと」
それこそがとだ、天空は美桜に確かな笑顔で言った。
「それが第一です」
「やはりそうですね」
「はい、ではこれからも」
「私笑っていますね」
美桜は天空と自分自身に約束した、その笑顔はそれだけで幸せを引き寄せるだけのものが確かにあった。
ついている
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