第七章
[8]前話
「ただの友達だよ」
「そうそう、本当にね」
「それでこうした話になってな」
「しかもそれで悪い気はしないって」
「不思議だな」
「どうにもね」
こう二人で話すのだった、だが悪い気はしないというのは事実で。
大輝は留美にだ、あらためてこう言った。
「こうした話は気にしないことだな」
「そうよね、お互い嫌でもないし」
「言わせたい奴には言わせてな」
「このまま続けていけばいいわね」
「ああ、御前の姉さんのことをな」
「もっとお話していきましょう」
「頼むな、これからも」
こう二人で話してだ、さらにだった。
二人でデートスポットを一緒に行ったり恋愛のことも話していった。そうしたことを噂が出ても続けているとだった。
ふとだ、留美は大輝にだ、まだ昼であるうえに冬でもないのでまだ輝いていないイルミネーションのところに一緒に来たところで言った。
「ねえ、ここね」
「ああ、何だ?」
「お姉ちゃんと一緒に行きたいのよね」
「ここで告白してな」
「それでよね」
「そう思ってるのは前から言ってるだろ」
「そうよね」
留美は大輝のその言葉に頷いた、そして。
そのうえでだ、こう彼に言ったのだった。
「ここ冬にも来ない?」
「クリスマスにか」
「それも夜にか」
「御前とか?」
「そうしない?それでね」
留美は大輝にさらに言った。
「他の場所もね」
「砂浜とか公園とかもか」
「これまでも行ったけれど」
「これからもか」
「そうしない?今ふと思ったけれど」
「そうだよな」
大輝は留美のその提案にだ、すぐにこう答えた。
「そうしようか」
「周りも言ってるけれど」
「それでもだよな」
「悪い気もしなかったし」
「今もな」
「そのこともあるし」
それで、というのだった。
「普通にね」
「クリスマスの夜にもな」
「ここに一緒に来ようね」
「そうしようか」
「それでその時は」
留美はまだ輝いていないイルミネーションを見つつ自分からも言った。
「私お洒落して行くから」
「俺もだよ」
「それで二人で楽しもうね」
「そうしようか、色々な場所にも行ってな」
「楽しもうね」
「勿論他の場所にもな」
そこにもと言うのだった。
「色々と行こうな」
「これからね」
「二人でな」
こう二人で話してだ、そしてだった。
二人はこの日から留美の姉のことを話さずに純粋に二人でいる様になった、周りの噂通りになったがそれでもだった。
二人は一緒にいる時間を楽しんだ、そして二人共笑顔でいるのだった。
話しているうちに 完
2015・11・15
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