暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Myth24進撃の円卓に王たちは集う〜K?nige des Runden TischeS〜
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させてもらう。とは言っても束縛した対象の魔力生成阻害効果を付加した16本のチェーンバインドの奇襲も、ダールグリュン帝の前には無意味だったがな。ダールグリュン帝はハルバードを振り回して移動しながらバインドを易々と寸断していく。

「舐められたものだな! このような児戯に等しき魔導など通用しな――むっ?」

――闇を誘え(コード)汝の宵手(カムエル)――

全方位から出現する3ケタ近い平べったい影の手がダールグリュン帝に襲いかかる。チェーンバインド・SFにしたようにハルバードで粉砕しようと試みているが、闇黒系の魔力で具現したカムエルは伸縮・硬軟自在。ゆえに「なんだこの魔導は・・・!?」ゴムのように伸びたり鉄のように硬くなる影の手にハルバードの刃が拒まれ悪戦苦闘のダールグリュン帝。

「小賢しいッ! 九十一式・破軍斬滅!」

複製術式が貯蔵されている“英知の書庫アルヴィト”に登録済みの魔導だな。武装を回転させ、周囲の敵性存在を一掃するというものだ。ダールグリュン帝はカムエルを迎撃しながら徐々に近づいてくる。下手に時間を伸ばして、百式・神雷を使われるのはまずい(そこまで本気になるとは思えないし思いたくもないが)。
仕方がない。対雷撃系の術式をスタンバイしようとした時、入り口の両扉が開いた。王格漂う青年1人に少女1人に女性が1人。その背後にはそれぞれの護衛を務める騎士が3人。その計6人は茫然と私とダールグリュン帝を見詰めていた。

「戯れもここまでか」

心底残念そうにハルバードを腕輪に戻したダールグリュン帝にはもう嘆息しか出ない。私も“エヴェストルム”を指環に戻し、カムエルをすべて解除する。遅れて来た代表たちの登場で私とダールグリュン帝の試合が中止になった事に安堵しているオリヴィエが告げる。

「コホン。で、では8ヵ国代表が集まった事ですし、早速始めましょう」

というわけで、イリュリアに目を付けられた8ヵ国の代表が円卓に集まった。それぞれの代表が円卓に座し、なぜか私にまで席が用意されていたために座る事に。背後にヴィータとシグナムが控え、アギトとアイリは私の肩の上。視線を両肩に感じるが、気には済まい。
まず先に挙がった話は、エテメンアンキが放った8本の砲撃カレドヴルフの初撃による損害報告だ。どこの国もそれなりの都市だったため、8ヵ国合わせれば死傷者は1万3千を超えていた。そして復興支援の協力提案だが・・・裏を返せば恩の売り合いだ。今後の展開を見据えての。
それが判っているからこそ、誰も提案には応じなかった。当然だな、この戦乱の時代に借りを作れば、一気に呑み込まれる。だからこの話は即終わり。次はいよいよここへ集まった目的であるイリュリアの降伏勧告への返答についての会議だ。

「――では本題へ入ろうか。各代表たち。思い
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