暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Myth24進撃の円卓に王たちは集う〜K?nige des Runden TischeS〜
[2/12]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
アイリに絡まれてるし)

オーディンが思念通話で『ありがとう、ヴィータ』って礼を言ってきた。こんくらいどうって事ないから『気にすんなって』そう返す。にしてもオーディン。エリーゼの想いに応えんのかな? 29歳の割に若い外見なオーディン。2人が並んでも違和感ない。なんとなく気になったから、『なぁオーディン。エリーゼと結婚すんのか?』って訊いてみた。

『突然何を・・・?』

『いやなんか気になって。エリーゼ、面白いし可愛いし、ちょっとお馬鹿だけどさ、真面目すぎるオーディンの嫁にするならああいう奴がいいんじゃないかって思うんだけど』

オーディンのようなくそ真面目な男には、エリーゼのようなユルくて、だけどどこか芯の通った奴が合ってると思う。あと男爵っていう、それなりの地位もお金(アムル復興に無くなるかも)あるしな。良い女だとは思う。

『驚いたな。ヴィータが色恋に興味を示すとは』

『べ、別にそんなんじゃねぇよ・・・!』

あたしら守護騎士は人間じゃない。だから人に恋するとかありえない。オーディンの顔をチラッと盗み見る。でも、恋はしないけど、人を好きになる事はある。けどそれは異性とかじゃなくて、家族としてだな。こんな想いを抱くの初めてだから変な感じだけど。何かそわそわする。堪らず『あたしの事より、どうなんだよオーディン!』そう大きな声で促す。するとオーディンの顔に悲しげな色が浮かんだ。あ、やべ、訊いちゃまずい事を訊いたかも。

『・・・私はエリーゼの想いに応えられない』

『・・・・え?』

たぶん、とか、おそらく、とか曖昧な前置き無く、オーディンはそう断言した。それに『エリーゼに限った事じゃなく、私自身にはもう恋愛は無理だ』って意味深なことを言った。あたしが黙っていると、

『堕天使エグリゴリとの戦闘は正に命懸けだ。完全勝利する可能性は10%もあればいいくらいだ。即ち生き残る可能性が1割となる。たとえ勝利を収めて生き残ったとしても、その時の私はもうオーディンじゃない。確実にすべての記憶を失っているだろうし、人間としての普通の生活もままならないはず。・・・ヴィータ。生きているのに死んでいる私を、誰が愛すると? 好きになると思う?』

何も言えなくなっちまう。複製品のゼフォンやミュールにすらあたしらはまともに戦う事が出来なかった。オリジナルの強さは、デタラメなオーディン以上って話だ。あたしらじゃ助力になんない。だからこのままじゃオーディンの話はきっと本当になってしまう。くそっ、守護騎士が不甲斐無さ過ぎんだろ。

『すまないな。そうなった時、君たちもまた消えるというのに――・・・』

オーディンが席を立ってあたしとシグナムの前にまで来た。

「すまない。結局、私はこういう生き方しかできないんだ」

「・・
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ