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ソードアート・オンライン〜Another story〜
マザーズ・ロザリオ編
第235話 剣が届く先
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した表情の彼。
とても真剣な表情。そして その眼の奥には 本当に輝いている。心から楽しんでいる事がよく判る。
「(これ程の人に。……その剣に敗れるのなら―――、悔いなんて、ある訳はない、かな……。ユウの前で、っていうのは、やっぱり恥ずかしいけど――)」
ゆっくりと微笑むラン。
この一瞬が、本当に長い。長く感じられる。
彼女
(
サニー
)
の声を何度訊いて、何度振り返ったか判らない程に。
そして、剣の輝きが一段階増した所で、強烈な閃光のエフェクトと銀の煙が周囲に吹き荒れた。
リュウキのオリジナル・ソードスキルが放たれた。
「……隠して磨いてた、って事かよ。リュウキ」
とっておきの隠し玉を披露されて、それとなく悔しくも思っているキリト。だが、それ以上にその攻撃シーンを目の当たりにしたキリトは、眼を見開いていた。いや、キリトだけじゃない。
「あれは………」
「うん………」
アスナ、そして レイナも同じ表情だった。
3人は、共にあの時の事を、鮮明に思い返していたのだ。
そう、リュウキが、今 放ったソードスキル……オリジナル・ソードスキルは、嘗て、あの旧アインクラッドで放った事があるスキルと非常に酷似していたからだ。違うのは、100%攻撃の軌道が同じ、と言う事はありえないから、僅かにはずれがあるだろう、と言う点と、一種類のみの武器で使った、と言う点のみだ。
その技を知っている者は、この世界には極少数。あの戦いに加わった者しか知らない者であり、キリトが放った二刀流の最上位スキル《ジ・イクリプス》と同じく、いや或いはそれ以上。半ば伝説。色々と飛び火した噂になっている程の代物だった。当然……、そのスキルと連想出来るものは、顔なじみのメンバーであっても、この場では キリトとアスナ、レイナの3人しかいない。 後は、この場にはいないクラインとエギルの2人のみだ。
この世界の本当の創造主にして、SAOのラスボス……魔王、ヒースクリフを実質的には打ち破ったソードスキルなのだから。
「……確か……、武神覇斬剣、と聞いた……な。ん 間違いない――な」
キリトはそう呟く。
あの世界の終焉の地、朱い空の下で訊いた。名を付けた本人がどことなく恥ずかしそうにしていたと記憶している。
「ぶしん……? ああ。そういうの、好みそうよね」
横で聞いたシノンは、軽く口元に手を宛がい、笑っていた。
シノンは今の今まで、ずっと真剣な表情を崩さなかった。その表情が漸く綻んだ。……まだ、決着がついたかどうかは、正確には判らない。だけど――判ったから。決着の付け方。自分自身の考え、それが間違いない事が。
「………姉ちゃんが…………」
固唾を呑んで見守っ
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