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ソードアート・オンライン〜Another story〜
マザーズ・ロザリオ編
第235話 剣が届く先
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始めた時の中で、懸命に堪え続けるラン。
僅かな時で、様々な手段を想定してきたラン。だが、これは 考えすぎていたからこそ、受け止める気概が損なわれてしまっていたのだ。その圧倒的ともいえる剛剣に。
「―――はぁっ!!」
次に聞こえたのは、裂帛の気合。
その声に追従する様に、更に力が上がっていく剣。あまりの威力に、ついには ランの身体が宙へと浮いたのだ。
「くぅぅ……!!!」
ランも全力で、それ以上は何も考えずに リュウキの一撃にただただ集中し、受け止め様と力を加え続けたのだが、それでも押され続けた。不安定な体勢故に、それ以上堪える事が出来ずに、遂には宙へと上げられてしまった。
打ち上げられ、高所からの落下すれば、当然ながらダメージはある。
だが、この世界ALOでは、代名詞と言っていい翅がある。
空高くへと飛ばされた、とは言え ここは屋外。太陽と月の恩恵が得られる場所では、飛行する事が可能なため、高所落下等のダメージはこの世界では有りえないのだ。
だから、ランはまず、背中の翅を広げた。落下によるダメージだけは阻止する為に。だが、リュウキの真の狙いはここからだった。
「な……っ!!」
次の瞬間、ランは我が目を疑う事になった。
目の前に迫ってきていた筈の、相手が突如、眼前から消えたのだ。
先ほどまで、すさまじい圧力だった筈なのに、まるで幻の様に、その圧力をも一瞬で消えてしまったのだ。
それは意識の隙間、絶対的な死角になってしまった。
キリトやシノンが感じた様に、ランもリュウキと同属性、と言っていい凄まじい観察眼を持っている。如何に趣向を凝らし、裏の裏をかこうとしても、直ぐに把握して 即対応する。観察眼だけではなく、それを実行するだけに足る能力をも持ち合わせている。
そんな眼を持っている者同士だからこそ、取れる戦術と言うものがある。
「こっちだ――」
「っっ!!」
声が聞こえたと同時に、反射的にランは背後に振り返った。
そこには いつの間にか、背後へと移動していたリュウキの姿があった。リュウキは、翅を使っている訳ではなく、空中に静止しているかの様に、立っていたのだが、次の瞬間 再び高速移動をした。
それは、翅を使った飛行ではない。それは体術スキルの1つである《疾空》。
別に高度な体術スキルと言う訳ではなく習得している者も多数いるだろう。翅を使用するのが当たり前だから、問題ない、と言う事で習得していない者もいるかもしれないが。
《疾空》は空中で二段以上のジャンプが出来る様になるスキルである。ジャンプの方向は上下左右、全方向何処でも可能であり、リュウキの様に、素早く空中を移動する事も出来る。
だが、だからと言っ
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