第52話
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ったのも………」
「………クスリのせいで知覚が異常に過敏になったせいかもしれねぇな。それで相手の心理を読み取ったり、カンが働いてたのかもしれねぇ。」
「………そうですね。多分、わたしが賭け事をすれば、他の人よりも有利になるはずです。」
「それには同感ね。ティオより”上”のレンがやれば、このお兄さんみたいにほぼ確実に勝てるでしょうね。」
「ティオちゃん………レンちゃん………」
「……悪ぃ。んなつもりじゃ無かったが。」
「いえ、気にしてません。―――町長さん。ガンツさんの名誉のことを気にするのはわかります。でも、もし本当に何らかの薬物だった場合………このまま放置しておいたらどんな危険があるかわかりません。」
「そ、それは………」
ティオの推測を聞いた町長は表情を青褪めさせ
「中毒症状に後遺症………まあ、色々と考えられそうね。」
「ええ、薬物による被害で一番怖いのはそこだと思います。」
「後遺症なんてまだマシで、最悪は”死”に到る可能性も十分にありえるものね。」
「………わかった………思慮が足りなかったようだ。ロイド君、お願いする。」
グレイスとロイド、レンの話を聞いて考え込んだ後、重々しい様子を纏ってロイドを見つめて頭を下げた。
「………はい。」
町長の許可を得たロイドはガンツを起こさないように注意して懐などを探って行った。すると
(………………これは……………)
なんと蒼い錠剤が入った小さなビニール袋がガンツの懐に入っており、それを見たロイドは真剣な表情をし
「そ、それは………」
「おお、女神よ………」
「まさか本当にあったなんて………」
「綺麗な色をしてやがるが………いったい、どんなクスリなんだ?
「「……………………………」」
それを見たエリィは驚き、町長は嘆き、グレイスは信じられない表情をし、ランディは目を細め、ティオとレンは真剣な表情で黙り込んでいた。
「―――まだこの薬が原因と決まったわけじゃない。ひょっとしたら何か持病の薬かもしれないし。町長、ガンツさんに持病は?」
「………知る限り無かったはずだ。もちろん断言はできないが………」
「わかりました。……この薬はいったんこちらで預からせて頂いても?」
「ああ………よろしくお願いする。だが、どうか………!どうか事を大きくするのは………!」
ロイドに尋ねられた町長は頷いた後、ロイドに嘆願し
「ええ、ガンツさんの名誉には配慮させていただきます。ガンツさん自身についてはそちらにお任せしても………?」
嘆願されたロイドは頷いた後町長に尋ね
「ああ………任せてくれたまえ。もし目を覚ましたら改めて話を聞いてみるつ
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