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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第三十五話 油断をしていると足元をすくわれます。
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ーネマン等の中級指揮官を「貴族のコネクションでスカウト選抜」し、艦隊の編成に当たらせた。本当ならば原作のラインハルト麾下のロイエンタールやルッツ級の諸提督を招きたかったのだが、そうなると自身の派閥を構成してしまうこととなり、ラインハルトに不利になる。そのようなことは絶対に避けたかった。そこで、ややそれよりもレベルは劣るが、堅実な指揮官として鳴らしている者を召集したのだった。

 実のところ艦隊戦についてはアレーナも経験はない。だが、前世で培ってきた大軍を運用するすべにかけてはフィオーナらと同等以上の実力を持つ彼女は、さほど心配してはいなかったのである。

 艦隊の出撃準備中であっても彼女は同時並行的に各地の動静、情報収集を怠らなかった。既にグリンメルスハウゼンから受け継いだ情報網を整備して時は数年足らずだというのに、それはフェザーンから遥か同盟首都ハイネセンに至るまで構築されつつある。

「気になる情報があるのよ」

 アレーナはランディール侯爵家の自室で忙しい合間を縫ってイルーナ、そしてフィオーナ、ティアナと通信会議を開いていた。

『なんですか?』

 フィオーナが興味深そうにするのを、横でティアナが、

『どうせ彼氏に振られて、また一歩アラサーへの階段を上ったっていうしょ〜もない話でしょ』
「なんだって?」

 恐ろしい笑みがアレーナからティアナに向かって放たれた。

『いえ、別に。・・・すんませんでした』
「いいわよ。・・・・・そんなに真顔で謝られた方が傷つくわ」

 憮然としてアレーナがつぶやいたが、イルーナに水を向けられて改まった口ぶりになった。

「もう、聞いたものがあるかもしれないけれど、一つ真っ新な状態で聞いてね」

 そう前置きしてアレーナは話し出した。曰く、カロリーネ皇女とアルフレート坊やは自由惑星同盟へ亡命し、自由惑星同盟の士官学校に入校し、アルフレート坊やはそこを卒業して現在中尉である。曰く、その自由惑星同盟で「ご改革」の風が吹きまくっている。要塞建設、宇宙艦隊の増設、そしてフェザーン資本からの脱却の動きが秘密裏に行われているらしい等々。

『フェザーン資本からの脱却?』

 フィオーナが眉をひそめた。

「そ。原作ではあまり触れられてないけれど、同盟、そして帝国もフェザーンにがっちり首根っこつかまれてんのね。お金っていう手に。一説には同盟の歳入のほぼ半数がフェザーンからの金によるものだという噂があるくらいよ」

 知らなかった、というようにフィオーナとティアナが顔を見合わせる。

『そのフェザーン資本からの脱却を進めているというのは事実なのですか?』

 フィオーナが尋ねた。

「事実よ。ただそれは幾重にもカモフラージュされている。私に情報をもたらした
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