3部分:第三章
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第三章
「よく告白したわね」
「そうよね。あんなに怖がってたのに」
「それで何でまた急になの?」
「急に告白したの?」
「それは何でなの?」
「うん、お花で占いしたんだけれど」
丘の上での花占いのことをだ。テレサは彼女達に話した。
「何度もしないって出てね」
「あれっ、何でそれで告白したの?」
「そうよ。何度もしないって出たのに」
「それで何で?」
「何で告白したの?」
「何度もしたからよ」
このこともだ。テレサは皆に正直に話す。
「何度も何度もね」
「ええと。何度も何度も?」
「何度も告白したからわかったって?」
「一体何がなの?」
「私が。彼のことをそこまで好きだってことがね」
そのことがわかったのだとだ。テレサは話すのだった。
「そのことがわかったから」
「ああ、何度もしないって出ても何度もするって占いが出て欲しかったからね」
「それで占ってる自分に気付いたから」
「それでなのね」
「告白しようって思ったのね」
「花占いをしてもね」
それをしてもどうかと。テレサはさらに話す。
「自分の気持ちって偽れないってわかったから」
「だから告白することを選んだ」
「成程、そういうことね」
「わかったから」
そのことがわかったからと。テレサはまた話す。
「それでなのよ」
「勇気も出せたのね」
「そのことから」
「そうなの。花に教えてもらったわ」
これ以上はないという幸せな笑みでだ。テレサは友人達に話す。
「自分の気持ちは偽れない、そしてそれなら」
「勇気を出さないといけないことをね」
「ええ、よくわかったわ」
その幸せな笑みでだ。テレサは言うのだった。最高の至福を感じながら。
花占い 完
2011・11・23
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