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英雄伝説〜菫の軌跡〜(零篇)
第51話
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ガルシアの登場にロイドは驚き、ランディは舌打ちをし、レンは不敵な笑みを浮かべていた。

「フン、てめぇらか。あんな事があったってのによくもノコノコとこの場所にツラを出せたもんだなァ?」

「くっ………言い訳はしません。あなた達との手打ちについてはキーアに関する事だけですから。」

「クク、わかってんじゃねえか。手打ちの件を盾に、勘違いして乗り込んできたら叩きのめしてやる所だったぜ。」

「フン、物騒なオッサンだな。」

不敵な笑みを浮かべて自分達を見つめるガルシアをロイドは黙って見つめ、ランディは鼻を鳴らした。



「……てめえらがコソコソと嗅ぎまわっている理由はわかってる。だが、その件について俺から話すことは一切ない。とっとと消え失せろ。」

「くっ………」

ロイド達に忠告したガルシアはルバーチェの本拠地である建物に向かい始めた。

「―――1つだけ、教えてください。もし、あなたが武装した敵の本拠地を攻略するとしたら………正面から力任せで行きますか?」

しかしロイドの質問を聞くと、ロイド達に背中を向けながら立ち止まった。

「ハッ、まともな猟兵団ならそんな作戦は絶対に立てねぇな。可能な限り有利な状況に持ち込んで最低限の被害で最大の戦果を狙う。そうだろう………”闘神の息子”?」

「その名で俺を呼ぶんじゃねえ。………だがまあ確かにそれが猟兵の流儀ってヤツだ。」

ガルシアに続きを促されたランディはガルシアを睨んだ後ガルシアの説明を補足し

「……そうか。―――ありがとう。答えてくれて感謝します。」

それらを聞いたロイドは頷いた後、静かな笑みを浮かべてガルシアに対して感謝の言葉を口にした。



「クク………おかしなガキだぜ。ただまあ、ここから先は不用意に立ち入らねぇことだ。マジで死ぬぞ、お前ら。」

ロイドに感謝されたガルシアは口元に笑みを浮かべた後、ロイド達に警告し、建物に向かって行った。

「何だか、少し様子が変だったな。張りつめているようで、どこか力が抜けてるような………」

「……そうね。言ってる事は物騒だったけど殺気は感じなかったし……」

「少し疲れているような、そんな感じもしました………一体、何があったんでしょうか?」

「あの様子だと少なくても”今の状況”は若頭さんにとって不本意な状況でしょうね。」

「チッ………らしくねえツラしやがって。」

「うふふん。その理由、知りたい〜?」

ガルシアが去った後ガルシアの様子がおかしい事にロイド達がそれぞれ口にしているとグレイスがロイド達に近づいてきた。



「グ、グレイスさん………!?」

「アンタもいい加減、神出鬼没な姉さんだな………」

グレイスの登場に
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