暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜黒衣の魔導剣士〜
sts 27 「力と考え」
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んな彼女に俺は言葉は掛けたりしない。ただ優しく頭を撫でるだけだ。昔のはやてがそうだったようにこういうときは泣き止むまで泣かせてやればいい。
 ただはやての時と違って年齢差があるせいなのか、それとも俺があの頃よりも大人になったからなのか恥ずかしさのようなものは感じない。……感じはしないが、ティアナの何とも言えない微妙な顔と視線は気になるのだが。

〔ティアナ、何か言いたいことがあるのか?〕
〔いえ特に……ただショウさんが慕われる理由が分かっただけです〕
〔本当にそれだけか? お前の顔からして他にも何かしら考えてるように思えるんだが……〕
〔べ・つ・に……席を外そうかなって思っただけです〕
〔まあその気持ちは分からなくもないが……そこまで不機嫌にならなくても〕
〔別になってませんよ! 今後のことを考えると色々と思うところがあるだけです。変な勘違いしないでください!〕

 変な勘違いをした覚えはないのだが、それを言ってしまうと完全にティアナが怒ってしまうと思ったので言葉にはしないでおいた。
 そのあとしばらくして泣き止んだスバルに必ずギンガを取り戻すからと約束を交わし、俺は部屋をあとにする。別の部屋に見舞いに行こうとするが、スカリエッティ達との決着はこれまでとは比べ物にならない戦闘になるだろう。そのことを考えた俺は先にある人物に連絡を入れておくことにした。

「……ひとつ頼みたいことがある」



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