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魔法少女リリカルなのは 〜黒衣の魔導剣士〜
sts 27 「力と考え」
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姉を助けられたかもしれないのに私は自分勝手に動いて…………その挙句、ショウさんにも怪我させて。悪いのは……悪いのはショウさんじゃなくて私です! 私が悪いんです!」

 気持ちが高ぶって動こうとするスバルをティアナが止めに入る。
 確かにスバルが言っていることは最もなのだろう。客観的な見方をすれば誰もが同じ見解を持つはずだ。しかし……

「だとしても……ギンガを助けられなかったのは事実だ。それにお前にも攻撃をした」
「だからそれは……!」
「こんなことを言ったところでお前は悪いのは自分だ、と納得しないのは分かってる。でも謝らせてくれ」

 これは俺のわがままだ。
 けれど……これをしないまま先に進んでしまうと心の隅にモヤモヤを抱えたまま過ごすことになる。今後の六課を動きを考えれば、それが肝心な時に災いをもたらすとも限らない。その手の芽は今の内に摘んでおく必要があるのだ。自分勝手な考えだとしても。

「そんなこと言われても……」
「あぁもう! スバル、ショウさんに申し訳ないとか思ってるんならここはあんたが折れなさい」
「ティア、だけど……」
「うっさいわね。あんたがあんたで思うところがあるようにショウさんだってショウさんなりに思うところがあんのよ。それに要はお互いが悪かったって話になるだけでしょ。あんただって謝ってることにはなってるんだからそれで手を打ちなさい。多分だけど今日のショウさんは自分から折れてはくれないわよ」

 心身ともに弱っているであろう相棒に対して何とも容赦のない言葉である。俺に対してもある意味容赦がないわけだが……確かに今回は折れるつもりはないがそれでも多分とは言った割には凄まじく断定している言い方だったわけだし。
 ただまあティアナのおかげで、スバルは納得できないという表情を浮かべながらもどうにか納得しようと思考の方向性は変えてくれたようである。これならば先ほどのような平行線の会話にはならないだろう。

「それにしても……何となく予想は出来てましたけど、ショウさんは今日もいつも通りなんですね」
「そう努めようとはしてるが……正直スバルは俺とこうやって話すことに気まずさを感じてるだろうからな。それなりに思うところはあるぞ」
「いえ、それもありますけど私が言いたいのはそこじゃなくてですね……変に気を遣ってると話が進みそうにないので簡潔に言いますけど、ショウさんは今回の一件でスバルの体ことを知りましたよね?」

 なのに気まずい空気はあれど、スバルに対する意識はこれまでと変わっていない。そう言いたげな目を今のティアナはしている。これを見れば彼女の言いたいことは理解できる。

「その質問に対する答えはイエスだとは言えないな。俺は今回の一件がなくてもスバル達の体のこ
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