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英雄伝説〜菫の軌跡〜(零篇)
第50話
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して思考パターンは読み切ったつもりだったからです。そして、現状で彼らが思い切った事をするはずがない………その予想が見事、覆されました。」

「…………………………」

ツァオの話を聞いて真剣な表情でツァオを黙って見つめていた。

「フフ、ですから私は今、非常にワクワクしているんですよ。ここ数年、私の見込みどおりに事が運ばなかったことなど久しくありませんでしたから。これでようやく、思う存分、力と知恵を振るうことが出来る………そんな悦びすら感じている所です。」

「!?」

「おいおい………」

「………貴方は………」

「とんでもないです………」

「随分と趣味の悪い悦び方ねぇ。」

不敵な笑みを浮かべて語ったツァオをロイドとランディ、エリィは怒りの表情で睨み、ティオとレンは溜息を吐いた。

「フフ、警察ごときに私の楽しみを邪魔されるつもりはありませんが………あなた方にだけは特別に”機会”を与えましょう。我々が本格的に動き始める前に何らかの解決方法を提示できるか……興味深く拝見させて頂きますよ?」

その後ロイド達は”黒月貿易公司”の建物を出て、ある程度の距離を取った場所で立ち止まって話し合いを始めた――――





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