第50話
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暗殺者にとって十八番だものね。」
そしてツァオの説明を聞いたティオは驚き、疲れた表情で呟いたランディの意見にレンも同意した。
「最後の質問ですが………今回の件とは直接関係ない話なんですが、せっかくなのでお聞きします。―――あなた方は本当に、キーアをご存知ないんですか?」
「あ………」
「へえ?」
「ロイド、それは………」
「ふむ、キーア………ですか?それは人名ですか?それとも何かの暗号か何か?」
ロイドの質問にティオが驚き、レンが興味ありげな表情をし、エリィが真剣な表情でロイドを見つめている中、ツァオは不思議そうな表情をした後、笑顔で尋ねたが
「……………………………」
「失礼――――どうやら本気のようですね。一応、例の競売会であなた方が保護した少女の名前である事は存じています。我等の協力者が、あなた方にちょっとした助言をした事もね。」
真剣な表情のロイドに睨まれ、軽く謝罪した後答えた。
「『競売会の最後に出品される革張りの大きなトランク………その中にはルバーチェの立場を危うくする”爆弾”が仕込まれている。』―――その情報は我々の元に複雑なルートで届けられました。情報提供者は不明………結局掴む事はできませんでしたが逆にそれが信憑性を高めました。そこで念のため、我等の協力者に確かめに行くよう頼んだのです。まさか”爆弾”の正体がそのようなものであるとは夢にも思っていませんでしたがね。」
「ったく、どいつもこいつも知らぬ存ぜぬの一点張りかよ。」
「仮にその話が本当だとして………情報提供者について、何か心当たりはないんですか?」
ツァオの話を聞いたランディは目を細め、エリィは真剣な表情で尋ねた。
「さて、順当に考えるならばルバーチェ側の関係者による裏切りが考えられそうですが………こちらに情報を届けた手並みといい、抜け目のない相手ではありそうですね。―――いずれにせよ、キーアさんについて我々が知っている事実はそれだけです。どうか信じて頂けませんか?」
「………わかりました。正直に答えて下さって感謝します。」
そしてツァオの説明を聞き、ツァオに尋ねられたロイドは疲れた表情で溜息を吐いて頷いた。
「さて………ご質問はそれだけですか?」
「ええ、色々と答えていただけて感謝します。概要については、警察本部にも伝えても構いませんか?」
「フフ、ご隋意に………―――ねえ、ロイドさん。」
「はい………?」
ツァオに話しかけられたロイドは不思議そうな表情をし
「正直、今回の襲撃は少々想定外の出来事でした。何でも聞けばかの大富豪―――”Ms.L”が保有している別荘にも同時に襲撃を仕掛けたとか。彼らの戦力とコネクション、そ
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