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英雄伝説〜菫の軌跡〜(零篇)
第49話
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踪していた鉱員の一件を説明した。



「なるほど………そんな事がありやがったのか。クク、いかにも支援課らしい仕事じゃねえか?」

「結局、事件ではなかったので本人の説得はしませんでしたが……町に帰るよう説得くらいした方が良かったんでしょうか?」

「ふむ、難しいところだな。遊撃士だったら、説得や交渉も仕事のうちに入るんだろうが………」

「警察の人間がそれをやった場合、民事介入になる可能性もある………なかなか難しい線引きの所だな。」

「やはりそうですか………」

「ま、いい歳した大人なんだし、余計なお世話ってモンだろ。これでガキだったらケツでも叩いて家に連れ戻してやるところだが。」

「ふふ、そうね。」

「うふふ、悪い子供には罰を与えたりしかったりするのが大人の義務だものね。」

セルゲイとイアンの意見を聞いたロイドとランディは納得した様子で頷き、エリィとレンはランディの言葉に微笑んでいた。



「しかし天才的なギャンブルの腕と別人のようなツキとカンか…………………………」

一方イアンは黙って考え込み始め

「………先生?何か心当たりでも?」

イアンの様子に気付いたセルゲイは尋ねた。

「いや、偶然かもしれんが………ここ最近、似たような話を2つばかり聞いた事があってね。」

「本当ですか?」

「まさか他にも、ギャンブルで一山当てたヤツがいるとか!?」

「いやいや、そうじゃないよ。聞いた話というのは、とある証券会社の証券マンと貿易会社の経営者なんだがね。どちらも最近、大きな損失を出して非常に困っていたそうなんだが………ここ数日で、耳を疑うほどの素晴らしい業績を上げたらしいんだ。特に証券マンの方は………まるで未来が見えていたかのようなツキとカンで株を売買したらしい。」

「それは………」

「どこかで聞いた話だな………」

「………………」

イアンの説明を聞いたロイドとランディは真剣な表情で呟き、レンは黙って考え込んでいた。



「はは、もちろんただの偶然だろうけどね。ただ、聞くところによるとその2人の態度もあからさまに横柄になったという話でね。少し気になってしまったんだ。」

「確かに気になりますね………」

「ふむ………イアン先生。その2人の身元について詳しい情報はわかりませんか?」

「ああ、その気になればすぐに調べられるだろうが………念のため確かめておくか?」

「ええ、できれば。」

「課長………何か気がかりでも?」

イアンに依頼したセルゲイの行動が気になったロイドは尋ねた。

「ま、こういう稼業をしてたら情報は多いに越したことはねぇ。意外な所から事件の解決の糸口が掴めるかもしれねぇしな。ただそれだ
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