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メン・タンク・マッチ:MTM
初動編
MTM:初動編  第4話「賭退(チャンス)」Bパート
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れがアルベルトの戦車の名前らしい。
その戦車の名前を確認した天桐は早速、戦車を動かした。
すると、同時に相手が2射目を撃ってきた。2発目は、今居た所に見事に命中した。天桐が早めに動いたお陰で、当たらずに済んだようだ。
「くそ、仕方ねー」
天桐は、相手の視界から隠れようと建物が多い中に入って行った。
「よし、これで狙えねーだろ」
天桐の咄嗟な一時しのぎのお陰かアルベルトはあれから攻撃をしてこない。
「それにしても、アルベルトの戦車はパンター?だっけ。確か?」
何かで見た記憶があった。戦車について調べていた時に、いろいろな戦車の名前を見てきた。その中にパンターという名前があったのだ。
(えーと、確かパンターという戦車は、ドイツの中戦車で当時の戦車の中では、攻撃防御、更には機動力も良い奴だったはず。そして、)
天桐はパンター戦車について知っていることを少しずつ記憶から出していく。
(それに戦闘能力では、えーと確か。パンター1輌を倒すのにシャーマン5輌がやられたとか。嘘だとかだったけど。1対ではシャーマンは負けるとか。・・・・・・え?)
知っている情報では、パンターとシャーマンが1対1ではシャーマンが負ける。
そして、自分の戦車はシャーマンであること。
「・・・ん!」
そう考えていると何かが近づいてくる音がした。
無論、アルベルトのパンターだろう。
建物の隅から砲塔を少しだけ出し、音のする方を見る。
見える先には、ここまで通ってきた道をパンターが走っている。おそらくシャーマンの足跡を追ってここまで来れたのだろう。このゲームは戦車の足跡もしっかり出る仕組みになっている。
(お、先にこっちが見つけたが相手は気付いていないな。チャンスだ。)
天桐は早速、砲塔を少しずつ動かし狙いをパンターに合わせた。
(よし、撃つぞ。)
トリガーにかけた指を強く引いた。
ドガァン
砲口から大きな光と音を発したと同時に黒い物体が飛び出す。
シャーマンから放たれた徹甲弾は、真っ直ぐパンターに向けて飛んで行く。
まだ、相手はこちらに砲すら向けていない。
これは勝ったと天桐は思った時、砲弾はパンターに当たった。
カァン
砲弾はパンターの車体正面の右に当たるもそのまま弾かれてしまった。
パンターは無傷のノーダメージ。
(く、くそ。もう一度だ。)
天桐は再装填中のマークを見ながら急げ急げと待っている。一方、アルベルトのパンターは天桐の砲撃により場所がバレたため、砲塔をこちらに向けようと動かしている。
「急げ急げ」
焦る中、装填が終了した。
(よし。)
もう一度砲撃をした。
今度もまたパンターをしっかり捉えているため、徹甲弾は真っ直ぐ向かった。
今度は車体正面の左に命中するが、これも弾かれてしまった。
「か、勝ち目ねぇじゃねー
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