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メン・タンク・マッチ:MTM
初動編
MTM:初動編  第4話「賭退(チャンス)」Bパート
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どうやら、今はプレイヤーが戦車の外に顔を出している状態らしくて、これなら周りの視界が広いらしい。だが、射撃操作など戦闘時には車内に入らないと大変らしい。
更に被ったヘルメットには小型ヘッドホンがあり、ゲーム内の音である駆動音や森の葉や枝の音などが聞こえてくる。それに今自分が向いている方に合わせて周りの音の聞こえ方が変わるのが分かった。
他にも前にある小型画面には、上にMAPが下には自分の戦車の状態などが表示されている。
天桐のシャーマンは、MAPで確認すると東南の森の中の道からスタートしたらしい。
早速、レバーとペダルを使い戦車を前進させた。
「さて、どうしようか」
ゲームとはいえ、初めて戦車を動かしている天桐には、
戦車道いや、そもそも戦車戦というものがよく分かっていない。ネットや書籍で簡単に知ったこと、実際の戦車道の試合を動画や生で1度見ただけの完全な素人である。そのことは天桐自信が分かっているだろう。だから今は、どう行動をするべきか考えるしかない。
天桐はまず全体MAPを見た。今居る現在地と周辺の地理を確認した。今は森の中の道を走っている。向かっている前方5キロの先には町がある。
「まずは、取り敢えず町に向かってみるか」
天桐は速度を上げて町に向かった。
しばらくすると、町の門らしきものが視界に入った。
町に入ると町の建物はテレビや本類で見たヨーロッパ風の建物が多く並んでいる。
「へぇー、ゲームなのに再現度高いな」
天桐は少し感心し、町中の車道を走りながら左右の町の風景を観察した。
(さて、それよりどうすればいいか。町に入ったのはいいが、アルベルトが今どこにいるのか、分からないしな。)
天桐がそう考えていた時だ。
ドォン
(?)
今一瞬、左から重く乾いた音がした。
左を見ようとした瞬間、
ヒュン
何か速いものが前を通ったような音がした。
ドガァァァン
今度は、右から大きな音爆発音が聞こえた。
それと同時に右側から赤い光と煙が発生した。
「うわ!な、なんだ?!」
右側を見ると自分のすぐ近くの建物の壁に煙や火を出しながら穴が空いていた。
「こ、攻撃か」
いきなり攻撃をされた。間違いなくアルベルトだろう。
直ぐに撃ってきたと思われる左側を見渡す。
すると、左側に何かの物体が見えた。物体は、戦車だ。建物の端に隠れた状態で砲塔をこちらに向けている。
すると、正面画面に対象に合わせて丸いカーソルが出てきた。これは、車輌がある一定の距離内に視認できた場合、表示されるマーキングみたいなものだ。これで、相手の戦車や距離が出る。自分のカーソルが相手を視認すると距離が表示された。どうやら500m程度だ。次に相手の戦車が判別されて、正面画面の端に相手の戦車名や詳細が表示された。
[V号戦車パンターG型]

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