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ジオン独立戦争記〜名もなき兵士たちの転戦記
1.エルネスト・ルツ中佐編
第3話:ブリティッシュ作戦
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1枚の付け根に命中し、
巨大なミラーがコロニーから分離した。
その光景に部屋の中にいた誰かが声をあげ、待機室の中のざわつきが大きくなる。

しかし、そんなことはおかまいなしにコロニーは連邦の残存艦隊の一部を
巻き込みながら大気圏への突入を始めた。
大気との接触によってコロニー全体がプラズマ化したガスに包まれ始める。

「ああっ、コロニーが倒れる!!」

やがて、コロニーは大きく傾き始めた。
ミラーを1枚失い、大気によって受ける抵抗力が著しく不均衡になったためである。
そして、側面にも抵抗を受けたコロニーは激しく赤熱し3つに分解した。

「くそっ・・・ダメか」

ベルゼンはその光景を見て目線を落とした。
予定よりも大きく抵抗を受けたコロニーは減速しすぎてしまっていた。
真っ直ぐジャブローに落下する軌道に投入されたはずコロニーは南米大陸から
外れていく。

やがて、3つに分かれたコロニーの残骸のうち最も大きなものは
オーストラリア大陸東岸へと落着した。
宇宙空間からの映像でも確認できるほどの巨大な爆発が発生し、
待機室は大きなざわめきに包まれた。

「諸君、ご苦労だった」

壇上から聞こえるひときわ大きな声にルツは顔を向けた。
壇上には腕組みしたメンヒが立っていた。

「残念ながら作戦は所期の目的であるジャブローへの直撃を達成できなかった。
 だが、本作戦の過程において連邦の大艦隊を短時間で壊滅させるなど、少なくない
 成果を上げることができた。これも、諸君らのおかげだ。
 この先については本国から別に指令があるであろうが、今はゆっくり休んでくれ。
 長期にわたる作戦行動、本当にご苦労だった。 解散」

メンヒの言葉を受けてパイロットたちは待機室を出て行った。
ルツも待機室を出ると真っ直ぐに自室に向かった。


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