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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第55話:噂を信じちゃいけないよ。
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カさん》も対応に困っている。

あとティミーが噂の真相を聞いた後、物言いたげにウルフを見てた事も気になる。
ウルフに何か聞こうと手を伸ばしたとき、リュカさんと目が合い問うのを止めた感じがあるのだ。
何か裏がある様な感じがする。

でも聞かない方が良いだろう。聞いても良ければティミーが教えてくれるだろうし、隠し事が出来るタイプじゃないから薄々判ってくる。
でも聞いて気分の良い話じゃなさそうだから、聞かない方が良いと判断する。

何よりアミーに、そんな薄汚いだろう話は聞かせたくない。
この()には王家の人間として真っ直ぐに育って欲しい。
母の私が平民だからと言う事で忌避される事の無いよう、誰からも尊敬される人間になって欲しい。

ティミーの母親であるビアンカさんも平民だが、彼自身が天空の勇者として産まれ、そして世界を救った立役者として知られている。
だから誰も王位を継ぐ者として疑念を持ってないし、誰もが敬う王子として存在出来ている。

しかしアミーは如何だろうか?
別世界では私も勇者と呼ばれていたが、正に別世界での事でしかない。
結局の所この世界では平民の女だ。

リュカさんもティミーも地位や肩書き・血筋などには重きを置かないが、グランバニアは超大国なのだ。
身内が気にしなくても、それを取り巻く環境が私の家柄を問題視するかもしれない。
今は良い……リュカさんが生きているから、その様な風評は潰してくれるだろう。

だけどリュカさんが居なくなり、アミーが王家に相応しくない言動をすれば、直ぐに私の血筋である事を攻められるだろう。
隙を見せちゃダメだ。2億もの人口を抱える王家に嫁いだのだから、それに相応しい者になれる様に母親として存在しなければならないのだ。

きっとティミーやリュカさんなどの周囲の人達はアミーを甘やかすだろう。
だけど誰かが厳しく接しなきゃならないのだから、その役目は私が担わなくてはならない。
リュカさんを見れば孫に厳しく出来ない事は明白だ。

ティミーが王家の者として育ったのは、産まれてからの8年間を(リュカさん)無しで育ったからだと思う。
そうでもなければマリーちゃんの様な我が儘な人間になってたのではないだろうか?
それは避けなければならない。

マリーちゃんは可愛いと思うし嫌いではないのだけれど、王家の者としては不適格だと感じている。
成金家庭の娘だったらマリーちゃんみたいな性格でも構わないだろう。
彼女の我が儘で没落しても、周囲に与える影響は狭い。

だけどグランバニアは超大国なのだ。
王家が没落すれば2億もの人々の生活に影響が出る。
だとすれば王位継承権を持つ娘の親としては、子育てに全力を注ぐしか道は無い。

まだ目の前ではウルフとマリーちゃん・
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