第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
Air 〜生きる、ゴール、スタート〜
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「奴」はな、自分の手で殺すために神尾観鈴を助ける手伝いをしただけだ!」
「な・・・嘘やろ?」
「そこで見ててください」
蒔風が「林山」を突き立てる。
神尾親子を「山」がバリアが包み、「林」が観鈴の体力を回復させていく。
「玄武、頼んだぞ」
「どこまでですかな?」
「説明から護衛まで」
「了解じゃ」
蒔風が「奴」に向き合う。
「ああ胸クソ悪ぃ。お前と共同なんざ吐き気がするよ」
「そうか?蒔風。オレは少し面白かったぜ?」
「ふっ、ふふふ。ははははははははははははは」
「くかかかかかかかかかかかかかかか!!!」
「うはははははははははははははははは!!」
ダンッ、ゴガァッ!!
蒔風と「奴」が衝突する。
「奴」の拳を、残った「風」「火」で受ける蒔風。
しかし「奴」の拳は裂けない。
蒔風がさらに蹴り上げる足を、「奴」が踏み付け押し止める。
「ぐぎぎぎ・・・」
「このクソったれ・・・」
ギシギシと音が響いてくる。
それは二人の噛み締める歯ぎしりの音か
それともせめぎ合っている箇所の音か
「「ダァッ!!」」
ドッ、フン!!
ブワァアアア・・・・
「奴」と蒔風が同時に力を不動で相手にたたき付けた。
その衝撃は周りに散り、浜辺が窪み、周囲に砂を撒き散らした。
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バリア内
晴子が蒔風と「奴」の戦闘を見て驚きの表情をする。
「な、なんやこれ。ほんまにあんたの言った通りなん?」
「そうじゃ。さっき儂が説明したとおりです」
「あの・・・」
「!!観鈴!身体、大丈夫か?」
「うん・・・あの人は、どうして」
「戦う理由ですか?」
「ううん。実はさっきから聞いてたんだ。でも、それなら私がこのまま・・・・」
「確かに観鈴嬢があのまま召されておれば「奴」は手だし出来なくなりますな」
「あんた!」
晴子がその言葉に少し憤る。
それを観鈴が止める。
「大丈夫だよ。でも、助けてくれたもん。あの人は・・・蒔風さんはなんで?」
「・・・・主は様々な世界をめぐっておる。その中で世界を救い続けてきてのう。しかし、主にも救いきれないものがなかったわけではないのじゃ」
玄武が一旦言葉をとぎらせ、また話す。
「自らの世界がその一つだった。その瞬間から主は決めたのじゃ」
「なにを?」
玄武は戦う主に視線を向ける。
いくら傷ついても倒れず、決して見捨てぬその意志と、世界を背負うその背を見、誇りを持
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