第三章〜忍び寄る叡智〜 第45話
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パスタの美味しさに驚いたエリィは信じられない表情でキーアを見つめた。
「下ごしらえまでは俺がやったけど……茹でてからの調理は全部、キーアがやってくれたんだ。」
「マジかよ……!?」
「正直驚いたわ。レンでもこのレベルの美味しさにするには最低でも一度は同じ料理をする必要があるし。」
「お店で出せるレベルですね………キーア、グッジョブです。」
キーア一人で店で出せるレベルの美味しさの料理を作った事に仲間達が驚いている中ティオはキーアを見つめて褒め
「えへへー。美味しくできてよかったー。」
褒められたキーアは無邪気な笑顔を浮かべて喜んでいた。
「ひょっとして料理人の家の子なのかな?親御さんがいるなら今頃心配で仕方ないだろうけど………」
「……そうね。でも、仕方ないわ。遊撃士協会の情報網を頼っても未だ情報がないくらいだし……」
「レンの方も駄目ね。レンの情報網は”裏社会”に関しての情報もあるけど、そっちにも引っかからないもの。」
「よほどの辺境出身か、それとも何か事情があるのか………」
「んー?」
ロイド達が自分の出身について考えている事をあまり理解できていないキーアは不思議そうな表情で首を傾げて考え込んでいるロイド達を見回した。
「ま、その辺のことは考えだしたらキリがねぇさ。手掛かりが見つかるまではウチの子ってことでいいだろ?」
「そうだな……―――はは、しかし課長も留守ってツイてないよな。せっかくのキーアの手料理を食べる機会を逃がしちゃって。」
「警察本部で会議ですか……この所、なんだか多いですね。」
「そうね………何かあるのかしら?」
「…………………」
ロイド達が話し合っている中レンは真剣な表情で黙り込んでいた。するとその時通信機が鳴った。
「通信だ………誰からだろう?」
「エニグマにかかって来ないって事は課長やフランちゃんじゃなさそうだな。」
ロイドは食事を一端中断して通信機に近づいて受話器を取り、通信を始めた。
「はい、こちらクロスベル警察、特務支援課です。」
「あ、ロイドさん?えっと………ノエルです。警備隊のシーカー曹長です。」
「ああ、久しぶり。一月ぶりくらいかな。どうしたんだい?支援課の方に用件でも?」
「ええ、実はその………個人的に、支援課の皆さんに相談したい事がありまして………」
「個人的な相談………?」
「あ、個人的といっても仕事の範疇ではあるんですけど………その、すみません。いきなりこんな連絡をして………」
「いや、ちょうど昼時で休憩してたから構わないよ。今、どこにいるんだ?よかったら直接話そうか?」
「ほ、本当ですか?今ちょうど、クロスベ
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