第24話「だいがく」
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後輩組の二人が遠慮気味に自己紹介する。
もちろん、そんな感じの自己紹介すれば...。
「もう!みーくんも圭ちゃんも遠慮しないで元気に!」
「先輩は元気すぎるんです。」
ジト目で見ながら由紀にそう言う美紀。...同感だな。
まぁ、今のでどういう関係かは伝わっただろう。
「それと、さっき部屋に留まったのが、佐倉慈先生と若狭悠里だ。」
「あ、あの人先生だったんだ。」
ちょ、桐子さんひどいな。
「......!?」
「あ、ちょ、どうしたの?」
ふと、母さんの方を見ると、女の子が驚いていた。
「えっと、紙と鉛筆...はい。」
「....!」
どうやら、喋れないらしく、母さんが紙と鉛筆を渡す。
そして、その子はその紙に何かを書く。
「えっと...“りー...ねー”....?」
「どう言う事だ?」
拙い文字で書かれたソレは、あまり良く分からなかった。
「...まさか...。」
「母さん?」
母さんにはどういうことか分かったのか、一人で納得していた。
「...とりあえず、私とこの子の紹介をするわね。...私は工藤香織。まぁ、遼の母親よ。小学校の教師でもあるわ。遼と同じく、私も銃とかを扱えるから、そこの所よろしくね。」
「ナイフの扱いとかは俺より上手いんだよな。」
俺は銃、母さんはナイフとか刃物、蘭は徒手がそれぞれ得意だ。
まぁ、今は戦えるという意外特に関係ないが。
「それで、この子は若狭瑠璃ちゃん。...小学校が危機に陥った時、恐怖で声が出せなくなっちゃってね...。」
「「「「「「っ―――!?」」」」」」
その子の名前を聞いた瞬間、俺達学園生活部6人全員が驚く。
「りーねー...若狭...悠里の妹なのか...?」
「おそらくね...。」
そういえば、どこか悠里の面影がある...。
「...奇跡って、本当にあるんだね...。」
「全くだ。だけど、あの状態のりーさんに会わせてもいいのか...?」
皆の本音としては、早く再会させてあげたいのだろうけど、悠里の精神状態から考えて、本当に会わせるべきか胡桃は思い悩む。
「...ある程度落ち着いたらゆっくりと話して行けばいいんじゃないでしょうか...?別に、悪いことではないんですし...。」
おずおずと言う圭の案に、誰も文句を言わない。
「...それが無難だな。だけど、落ち着かせる...か。」
「なら、私が行くわ。大人がいれば、安心感もあるでしょう?」
「...そうだな。頼むよ母さん。」
確かに、こういう事は大人がいた方が頼りになる。
「そ
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