第24話「だいがく」
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「でも、ひどいよ!りーさんを狙うなんて!」
今度は由紀がそう言う。
...庇った時に気付いたが、あれは悠里ではなくぬいぐるみを狙っていたんだよな。
悠里からしたら“るーちゃん”を狙われた形になるが...。
「はぁ...“過激派”って奴か...。」
「過剰に反応して攻撃的だからね...。まともに話を聞いてくれるかすら...。」
まさか、言う事を少し聞かないだけで撃ってくるとは思わなかったからな。
「どうする?別の場所を目指すか?」
「.....いや、悠里の精神状態を考えて、今すぐにでも安全な場所を手に入れるべきだ。」
だが、そんな場所はそう簡単には見つからない。
「....かと言って、大学はな....。」
過激な奴がいるから、あまりお近づきになりたくない。
だけど、四の五の言ってられないからな...。
「....手荒な事はあまり仕出かしたくないんだがな...。」
「...おい、なんか嫌な予感がするけど、何する気だ...?」
ぶつぶつ言っている俺に、胡桃が遠慮がちに聞いてくる。
「...誰か..そうだな、さっきの奴を人質にして、あそこを仕切ってる奴に直談判する。」
「おま...!?」
いや、どうせ過激な事仕出かすなら相応の対処はするべきだろ?
「さて、じゃあ行くか。」
「オッケー遼。準備も万端にね。」
皆ドン引きだが、蘭だけは乗り気だった。
まぁ、蘭もさっきのには少し怒ってるからな。
「お前らなぁ....。」
「皆はここで待っててもいいぞ。武器も十分あるし、悠里を見ていてほしいしな。」
ゴソゴソと車内の武器を漁りながらそう言う。
...よし、こんなもんで...。
「...あれ?誰か、こっちに...。」
「ん?」
美紀の言葉に顔を上げ、そちらを見る。
「....マジか...。」
「え、嘘...あれって...。」
蘭もその走ってくる人物に気付き、驚きの声を上げる。
そのままその人物は俺に駆け寄ってきて...。
「遼!!」
「ちょ、待っぶっ!?」
抱き着かれ、仰け反って思わず変な声が出た。
「良かった!無事だったのね!」
「か、母さん...!いきなりすぎ...!」
「「「「!?」」」」
とりあえず感極まってる母さんを引きはがし、驚いている皆に説明する。
「香織さん...やっぱり生きてたんだ。」
「あ、蘭ちゃんも一緒だったのね!」
蘭の呟きに母さんが反応し、俺の時のように抱き着く。
「...あー、今の言葉通り、俺の母さんだ。」
「な、なんていうか.
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