6.お別れをしに来たんじゃない
[6/7]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
るわ。もっきゅもっきゅ」
「私から強奪した肉とご飯を口いっぱいに頬張りながら言っても説得力ないわよ!」
「そんなあなたのために、一航戦のこの私が玉ねぎを焼いてあげたわ。喜んで食べなさい」
「肉! 私のために野菜を焼いてる暇があるなら自分のために肉を焼いて!!」
「加賀さんクールビューティーだと思ってたんだけど、全然違うんだね」
「ホントだよ。鈴谷もずっと勘違いしてた」
「ホンットそうよね……ほら一航戦! 口に焼き肉のタレがついてるわよ!!」
「拭きなさい五航戦。キリッ」
「何偉そうに子供みたいなこと言って甘えてんのよ!!」
「プッ……」
「楽しそうに吹いてるけど口周りにタレつけてるお前も大概だからな鈴谷」
「かずゆきー拭いてー」
「こっちに向かって口をとんがらせるんじゃありませんっ」
こんな感じで焼き肉パーティーは終わりを告げ、鈴谷たち三人は帰っていった。酔っ払って『ひこざえもん提督の元から離れたくありません。ここに住みます』と大真面目な顔でわがままを言いながら寝てしまった加賀さんを瑞鶴さんがおぶって帰っていった。
「まったく……泣く子も黙る一航戦が情けないわね……」
口ではそう言いながらもどこか嬉しそうな瑞鶴さんが、笑顔で加賀さんをおんぶしている姿がとても印象的だった。
「瑞鶴さん大丈夫? 鈴谷も手伝おっか?」
「あー大丈夫大丈夫。それにね。今日はこいつをおんぶしてあげたいんだ」
「スー……スー……」
「ったく……起きてる時はあんなに口うるさいのに……寝たら赤ちゃんみたいなんだから……」
三人が帰ってしばらく経った頃……ちょうど焼き肉があまり食べられなかったために小腹がすいて、夜食に麦茶でお茶漬けを作って食べていた僕のスマホに、鈴谷からメッセージが届いた。夜にLINEでやりとりするのが恒例になってきたなぁ。
『今日もありがと! 加賀さんこっちで目を覚ましたんだけど、瑞鶴さんとすごく仲良くなってるよ! ホント、かずゆきの家族と提督のおかげだね!』
『最初はどうなることかと思ったけどね。なんとかなってよかったよかった』
『あ、あと明日もまた二人連れて行くから』
それは別にいいんだけど……明日は父ちゃんが仕事休みだから家にいるけどいいのかな……。
『大丈夫。二人には鈴谷から伝えとくから!』
『りょうかいしたー。どなた?』
『妙高さんと那智さん。二人とも私と同じ重巡洋艦!』
どうせあれだろ……もうグーグル先生に聞くまでもなく、その人たちも艦これのキャラなんだろ……もう受け入れたよ……コスプレ集団でいいよ……。
……あ、思い出した。そういや爺様がレベルキャップした艦娘が誰か調べるんだった。僕は居間まで戻り、母ちゃんが使っているパソコンに電源を入れ、爺様のアカ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ