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英雄伝説〜菫の軌跡〜(零篇)
第42話
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ピョンピョンしてるねー。もしかしてゆーげきしのヒト?」

「うん、あたしはエステルはこっちのお兄さんはヨシュア。そっか、キーアちゃんって言うんだ。よろしくね!」

「うんっ!」

「うーん、速攻で馴染んだなぁ。」

エステルとキーアの会話を見ていたロイドは苦笑していた。



「はは、エステルは子供に懐かれやすいタイプだけど………それにしても人懐っこい子みたいだね。」

「それに関してはレンも同感ね。」

エステルとキーアの様子を微笑ましそうに見つめているヨシュアの言葉にレンも頷いた。

「それで、その子について何か相談があるそうだけど………どうする?2階で聞かせてもらおうかしら?」

「あ………はい、差し支えなければ。」

「あれ、そういう話なの?」

「何か事情があるみたいだね。」

そしてロイド達は2階でエステルやミシェル達に事情を説明した。



「そ、そんな事が……」

「この一週間、裏通りの空気が少し緊張した感じだったけど………」

「やれやれ………そんな顛末になってたとはねぇ。」

事情を聞き終えたエステルとヨシュアは真剣な表情をし、ミシェルは溜息を吐いた。

「………警察としてはルバーチェ側の言い分を一応認める事になりました。できればその前提で話をさせて欲しいんですが………」

「むむむ……」

ロイドの話を聞いたエステルは唸り声を上げた。

「まあ、仕方ないわね。こちらは部外者だったワケだし。それにしても”黒の競売会(シュバルツオークション)”に潜入捜査を敢行するなんて………やるじゃない、見直したわよ?」

一方ミシェルは納得した様子で頷いた後、感心した様子でロイド達を見つめた。



「そ、そうですか………?」

「うふふ、とっても楽しい一日だったわよ♪」

ミシェルの評価にロイドがどこか嬉しそうな表情をしている中レンは小悪魔な笑みを浮かべた。

「あ、あたしたちだって何とか調べようとしてたのに……しかも招待カードを渡したのがユウナだったなんて………まったくあの子ったら………あたし達にくれればいいのに!」

「まあ、それは仕方ないよ。僕達にはまだ、会えない事情があるわけだし。」

悔しそうな表情で声を上げたエステルにロイドが冷や汗をかいている中、ヨシュアが苦笑しながら諫めた。

「そ、それはそうだけど………というかレン!今気づいたけど、あんたも招待カードを持っていたんじゃないの!?」

「あら、どうしてそう思うのかしら?」

「どうしても何もあんたは――――ムググッ!?」

レンの問いかけに対して答えかけたエステルだったがヨシュアに両手で口を封じられた。



(ちょっと、ヨシュア!?いき
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