34話 狂宴 3.10
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かけた。
「マッケンジー中尉!やめろ!死ぬぞ!」
クリスは周囲から引っ張られている様々な障害物を八艘飛びの様に移ってはその速度を加速させていった。
「この引力が有り得ない速度を生む。それはこの引力から逃れる一つの手段にも・・・」
クリスは黒いモビルスーツの引力の離脱限界点を見極めて、最後の障害物で黒いモビルスーツの上空へ飛びのいだ。
「なる!覚悟しなさい謎のモビルスーツ」
クリスの計算通り、飛びのいだ黒いモビルスーツの後方は引力を感じられなかった。クリスはバーニアを全開にし、黒いモビルスーツの後方を蹴り込んだ。黒いモビルスーツは前のめりになり、その瞬間緑白い光が四散し消滅した。
「やった。サイコフィールドが引力1点に集中していたから何とかなった」
黒いモビルスーツは即座に立て直し攻撃を受けたクリスの方を向いた。クリスは片手にビームサーベルを構えたはずだった。
「何で両腕が何も反応しないの!」
クリスは困惑した。その答えはその奥にいたベアが無線越しに叫んでいた。
「マッケンジー中尉!一瞬で両腕が無くなったぞ!その場から離れろ!」
目の前の黒いモビルスーツはクリスのモニター越しでクリスのジムVの両腕を両手で握っていた。
「ま・・・まさかあの蹴り込みの時に・・・」
両腕を持っていかれた、とクリスが判断した時、黒いモビルスーツはクリスのコックピット目がけて左手で突き込みをした。その刹那、クリスは真横に何者かにより攫われる形で飛びのいでいた。
クリスは何が起きたか分からなかった。クリスはモニターで何に何をされたかを確認した。それはジェガンだった。
「大丈夫か。ジムのパイロット」
「あ、はい大丈夫です」
「オレはエゥーゴのネエル・アーガ隊のディック・アレン大尉だ。斥候でダカール入りする前の偵察で先発していた。貴官ら守備隊が何故この地まで?」
この会話中もアレンはジェガンのサイコミュの感覚で黒いモビルスーツが攻撃を仕掛けてきたことに感知していた為、クリスを抱えて回避行動を取って後退していた。それを確認したベアはクリスの忠告を鵜呑みにして部隊の後退を命じていた。
「こいつは改めて対峙する。今は撤退に努めよ!責任はオレが取る」
流石部隊長であった。狂騒に駆られていた部隊はその命令で現存している半数は正気を取り戻し後退し始めた。それでも黒いモビルスーツの暴走は続いては残りの半数はまるで百獣の王の狩られるが如くもて遊ばれてしまった。
アレンはクリスに機体の状態を聞いた。
「乗っているパイロット・・・」
「クリスティーナ・マッケンジー中尉です」
「ああ、マッケンジー中尉」
「クリスで構いません」
「ではクリス中尉、そのジムのバ
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