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逆襲のアムロ
34話 狂宴 3.10
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赴任し栄誉職を満喫していた。各地のテロやゲリラの掃討戦にも度々駆り出されたりもしたが、そこにエースと呼ばれる者との戦いは皆無だった。彼も含み、彼らの自信は転戦した土地土地での必勝経験が多少にも自己過信に繋がっていた。故に目前の事についても何か事が起きねば予測することは現実視を優先していた。ベアはモニターでクリスが恐れる地に膝を付いた黒いモビルスーツを眺めた。ベアは自身の乗機ジムVの右手を挙げて、部下に指示を出した。

「このモビルスーツは鹵獲する」

部下のバーサム2機は指示に従い、黒いモビルスーツの両脇に移動し腕を抱え込もうとした時、その2機のモビルスーツがその黒いモビルスーツの両腕に一瞬で胸部を貫かれた。その2機のバーサムは胸部より爆発し互いに後方へ倒れた。

「なっ!」

ベアは驚愕した。黒いモビルスーツは立ち上がり、額にある角が2つに割けて連邦でおなじみの顔を見せた。

「ガ・・・ガンダム!」

ベアはたじろぎ、クリスは改めて全隊員に避難を勧告した。

「みんな見たでしょ!一瞬であの通りよ。撤退しましょ」

人は恐怖に晒され、武器を持った状態だとそれから逃れようとある一種の狂乱に陥る場合があった。
それがこの部隊では半数がその動きを見せた。黒いモビルスーツに向けて一斉掃射を行った。

「う・・・わああ!化け物めー!」

ビームやロケットの弾幕を黒いモビルスーツへ放ったが、黒いモビルスーツはそれを介さず、謎の緑白い光を周囲の部隊にも可視化できるぐらい強く放っていた。

「何なんだ!この光は」

ベアが唸った。クリスは唾を飲み込んだ。

「(このままでは・・・)」

クリスは目を凝らした。集中力を研ぎ澄まし、異様なモビルスーツの隙を伺っていた。

「アレは獣か何かだ。人の様に制御は無いように見える。きっと何か打開できる機会があるはず」

クリスがそう呟いた。黒いモビルスーツはその光を自身の両手を腹の前に翳しそこへ集中させた。
すると、周囲の場が黒いモビルスーツへ向けて強力な引力を引き起こした。部隊のモビルスーツらは踏ん張り堪えていたができないものはそれに引き寄せられては、その光の近場で様々な物と衝突し合い四散していった。ベアももれなく踏ん張っていた。その光景に空笑いをしていた。

「ハ・・ハハハ・・・何なんだ・・・」

クリスはずっと観察していた。そのモビルスーツはその引力を起こすことに夢中だと感じた。それは周囲だが、発生させた機体自身はその場にとどまっている。動かないことに疑問を持った。

「(あの引力に寄せられないとすれば、斥力があの機体から発せられている。ならば!)」

クリスのジムVはその引力に向かって積極的に前に出ていった。それを見たベアはクリスへやめるよう呼び
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