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逆襲のアムロ
34話 狂宴 3.10
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に属してしてきたことを覆すことになる。説得は最早無理難題だとも理解している。ここで止めることは殲滅するしかない。無視することはダカールが、民間人に犠牲が出る。中には投票もおぼつかない程の貧困層もここには暮らしている。その人たちをオレらは救おうと頑張っていたのではないのかと彼らに訴えたかった。

「・・・ダグラス大将。このダカールに住む民間人、貧困層を考えて見た事はないのか?」

アムロはダグラスに問いかけた。するとダグラスは厳しい顔をして回答した。

「大義の前の小事だ。皆それを理解してこのような行動を取っている」

アムロの中で何か糸が切れた。アムロは雄たけびを上げた。デルタプラスの周囲が真っ赤な闘気に包まれた。ダグラスはそれを見て額から汗が滴り落ちた。

「フッ・・・、君の感情がきっと正しいのだろうよ。それでも!」

ダグラスは機体を持ちうるサイコミュシステムを最大出力にし、そのサイコフィールドが周辺の地面を圧力で押しつぶしていた。ダグラスの機体はその地面から浮遊していた。サイコフィールドによって宙に浮くような感じで。

防衛ラインから、または上空のゲリラ部隊のパイロットたちも地上の異様さを確認できていた。
デルタプラスの周囲の赤いオーラとダグラスの機体の緑白いオーラ。その2つの光が互いに交えようとしていた。

「何なんだ。一体・・・どこのSFの話なんだ」

フライマンタのパイロットがその様子を口にしていた。その瞬間、目の前を対空砲が掠めていった。
ヒヤリとし、目前の作戦を遂行することに改めて集中した。

ダグラスはサイコフィールドにより包まれた形でアムロに目がけて突撃を掛けてきた。
今度はフィールドに守られて機体が安定していた。アムロはふと思った。何故ニュータイプでないダグラスがこれほどまでのサイコフィールドを引き出しているのか。最近では通常の者でも活用可能なサイコフレームの開発が進み、サイコフィールドの制御が微弱ながらも常人にもできるようにはなっているが、これが明らかに異常だった。

そんなことは考えてもしようがない。目前に迫る危機をアムロは対処せねばならなかった。
アムロのバイオセンサーによるサイコフィールドとダグラスのサイコフィールドがぶち当たり、辺りに衝撃波が起こった。その波は防衛ラインの味方、ゲリラ部隊の地上、上空も巻き込んだ。特に上空のフライマンタやコアファイター、ブースターらが起こり得ない気流に対処できず何十機か上空へ跳ね飛ばされ、何十機かは墜落した。地上の部隊はその波が物凄い濃度の電磁波を起こし、旧型機は機能不全、新型を使っている防衛部隊は部分的に故障等実害が出ていた。

アムロとダグラスはそれぞれのサイコフィールド場に溶け込み中和し、各々の肉弾戦闘となっていた。
デルタプラスの
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