34話 狂宴 3.10
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し前まで宇宙で迷子で泣いていたじゃないか」
スレッガーが嘲笑うとケーラが顔を真っ赤にして声を挙げた。
「ちょ・・ちょっと少佐!そんな昔話やめてください!」
さらにワイプが増える。今度はアストナージだった。
「へえ〜、ケーラ。そんなことがあったんだ。少佐後で教えてくださいな」
「ば、バカやろー。アストナージ!てめえ許さねえぞ!」
そんな痴話喧嘩を聞いていた戦闘ブリッジのブライトはプルプルと震えていた。
「貴様らー!後で再教育してやるから覚悟しておけ!」
その怒号に3人とも即退散という形で同時に通信を切った。
そのやり取りに副官のメランがため息を付いていた。
「准将・・・お察し致します」
「言うなメラン・・・」
その時前方から恐ろしい多くの光が発せられた。その光はブライトらは良く知っていた光。忌々しいものだった。
「ここに来て・・・なんだとー!」
ブライトは絶叫していた。
* 地球 ダカール 連邦議事堂内 予算委員会
コリニーはバウアーの意見に賛同する声をあげた。
「確かに・・・、与党としても経済活動は注視せねばならない。このような内戦状態が軍事産業にプラスに働いていることは否めない。そしてプラント事業の撤退も安全を考えてとしてだが、それによる数々の産業も休業になっているものもかなりの数がある。大事なのは市民の命だ。人あってこその産業だということを私は明言しておきたい」
バウアーは眉をピクリとさせた。
「平和思想、立派ですな。ならば我々の応援してもらっている市民をいち早く救う手筈を政府主導で取るべきではないか?派閥でのイザコザで市民の明日の食事を困らせては本末転倒というものだ」
「ほう、バウアーさんは私の手法に反対すると」
「途中の過程でな。プラント事業は首尾よく守るだけで良かった。それはできたはず。なのに撤収したということは解せない」
バウアーの言論にプラント事業撤収に反対している全派閥の中の議員たちが賛同の声を挙げた。
ガルマは感心していた。このような攻め方があるとはと。ブレックスもバウアーの様に政治の中で生きてきた損得勘定で動く者は現状の派閥争いで思想の相違とは無縁な為、彼らが難点だと思っている。
コリニーは秘書のもたらされて情報に険しい表情をしていた。ガルマは何か起きたのかとその表情を見て、ブレックスの顔も見た。ブレックスはセイラと打ち合わせをしていた。それを眺めていると辺りが騒然としてきた。遅ればせながらイセリナがガルマの下へ寄ってきた。
「(ガルマ、地球軌道艦隊が三分の一消滅した。核爆発でよ)」
「(なに!誰が・・・)」
「(・・・発表によると、エゥーゴの傘下の部隊がそこに紛れていてテロを起こしたと
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