第25話
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ョンなどで途方もない値が付けられるとか。」
「ええ………幾つか見た事があるけどまさに芸術品という感じだったわ。クロスベルにあるとは聞いてたけどこんな人里離れた場所にあったのね。」
「天才人形師か………看板の警告といい、気難しそうな雰囲気だけど話を聞かせてもらえないかな?」
ティオとエリィの話を聞いたロイドが考え込んだその時
「――――おじいさんなら留守よ。」
少女の声が聞こえて来た。声に気付いたロイド達が振り向くとそこには菫色の少女がいて、ロイド達を見つめていた。
「え………」
少女を見たロイドは呆け
「レ、レンちゃん!?」
「レンさん。どうして貴女がここに………」
「あら?貴女は………」
エリィとティオは驚き、セティは首を傾げた後少女―――レンを見つめていた。そしてレンはロイド達に近づいて挨拶をした。
「うふふ、こんにちは。エリィお姉さんとティオ、そしてセティ達とは久しぶりね♪茶髪のお兄さんと赤毛のお兄さんはだあれ?この工房に何か用なのかしら?」
「えっと………俺達はクロスベル市の警察の人間なんだけど……」
レンに尋ねられたロイドは考え込んだ後、レンに一歩近づいて軽く説明した。
「あら、警察のヒトなんだ。ふぅん、警察のヒトって街でしか見た事ないけど………こんな所にも見回りに来るのね?」
「ああ、その………見回りに来たわけじゃないんだ。この辺りに出る魔獣について話を聞かせてもらえないかと思って。」
「この辺りに出る魔獣………どんな魔獣について知りたいの?」
ロイドの話を聞いたレンは不思議そうな表情で尋ねた。
「その、狼の姿をした魔獣なの。レンちゃんはこの工房の主から聞いたことない?」
「ううん、聞いたことないわ。でも、そうね………さっき遠吠えみたいな声が遠くから聞こえてきたけど。それのことかしら?」
「ああ、そうなんだ。この工房の主は留守って言ったね。工房には他に誰もいないのかい?」
レンに尋ねられたロイドは頷いた後尋ね
「ううん。レンのお姉さんが留守番しているわ。おじいさんは夕方に戻ってくるって言ってたけど。」
「―――そうか。だったらできれば君のお姉さんと話をさせてくれないかな?」
「ごめんなさい。お姉様は今、お昼寝中なの。起こしたら機嫌が悪くなる人だから………今日は諦めて。」
「………わかった。―――さっきも言ったように、この辺りで危険な魔獣がうろついているみたいなんだ。おじいさんが帰るまでおうちの中にお姉さんと一緒にいてくれるかい?」
「別に構わないけど………うふふ、お兄さんたちに付いて行くのも面白そうね。」
ロイドの話を聞いたレンは意外そうな表情をした後、小悪魔な笑みを浮かべた。
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