第25話
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「ああ、そういう事を言ってるんじゃないって。『最後の欠片はこの先に』………つまり一連の魔獣被害で不足していた最後の情報が揃うって意味じゃないか………?」
「ちょ、ちょっと待って!2人が聞いた言葉が本当だったとしても………あの狼の言ってることをそのまま信じてもいいの?」
「ああ………ルバーチェが飼っている魔獣かもしれねえぜ。そんな知能があるかどうかともかくダマしてる可能性はねぇのかよ?」
ロイドの話を聞いたエリィとランディは驚いて尋ね
「いや………どうやらさっきの狼はルバーチェが飼っていると思われる狼型魔獣とは別物の可能性が高そうだ。」
ロイドは納得した様子で説明した。
「えっ………!?」
「おいおい……どうしてそうなるんだよ!?」
「ああ、それは………村と病院では、さっきみたいな遠吠えが聞こえたという証言はなかった。それに、研修医のリットンさんの話では襲って来たのは真っ黒な姿の狼みたいな魔獣だったそうだ。」
「そ、そういえば………」
「確かに、結構違いがあるな。」
(フフ、気付いたみたいね。今回の件の魔獣は『神狼』と関わりが低いことに)
ロイドの推理を聞いたエリィとランディは納得し、ルファディエルは微笑んでいた。
「まあ、だからといってさっきの魔獣がルバーチェに飼われていないと断定までは出来ないけどね。あいつがボスで、手下の黒い狼にやらせていた可能性だってあるわけだし。」
「群れで行動している以上、その可能性もあるわけですね………」
ロイドの話を聞いたティオは複雑そうな表情で呟き
「………多分、その可能性はないんじゃないかな〜?」
「はい。それは私も思いました。」
シャマーラは不思議そうな表情で呟き、エリナはシャマーラの意見に頷いた。
「なんでわかるんだ?そんな事が。」
「………先程の”彼”からはユイドラの近くにある火山に生息している”炎狐”と同じ雰囲気を感じました………なので恐らく違うと思います。」
「”炎狐”?一体何なんだ、そりゃ。」
エリナの説明を聞いたランディは不思議そうな表情で尋ねた。そしてセティ達は”炎狐”は決して人を襲うような生物ではなく、逆に人を災厄から守る存在であり、ユイドラでは聖獣扱いされている事を説明した。
「フム………同じ聖なる獣同士なら今回の事件に関わる事はありえないか………しかも以前も多くの人達を守った功績がある事から、信頼されているしな………」
「でも、本当に違うのなら考えを改める必要がありそうね。………狼型魔獣は2種類いて、1種類は先程の白い狼―――『神狼』、もう一種類はルバーチェが飼っている思われる狼型魔獣が別々に動いているって。」
説明を聞いたランディは納得した様子で頷き
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