第36話
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「これはレクター様………」
「おう、見回りご苦労。クセ者が出たらしいがそろそろ捕まったのか?」
部屋に入ってきて自分が部屋にいる事に驚いているマフィアにレクターは尋ねた。
「いえ………ですが時間の問題です。」
「ところでレクター様はどうしてここに………?」
「ああ、このあたりで変な物音が聞こえてなァ………」
「変な物音……?」
「まさか侵入者………!?」
自分の言葉に表情を変えたマフィア達を見たレクターはロイド達が隠れている方向に振り向いた。
「おーい、出て来いよ。恐がることないんだぜ〜?」
(くっ………何を………)
(最初から私達を突き出すつもりで………?)
(うふふ、もし本当にそのつもりならどうしてあげようかしらねぇ?)
レクターの行動にロイドとエリィは表情を厳しくして考え込んだその時
(いや………)
(うふふ、やるわね。)
何かに気づいたワジとレンは静かな笑みを浮かべて首を横に振った。すると一匹の黒猫がベッドの下から出て来た。
「ね、猫……?」
ベッドの下から出て来た猫を見たマフィアは戸惑い
「おう、クロ。そんなに恐がるなって。ほ〜らほら。うりうり………犬に追いかけれて怖い思いをしちまったか。よし、この黒い連中に一言文句を言ってやれ!」
レクターは猫に話しかけた後、猫と共にマフィア達を見つめた。
「くっ、人騒がせな……」
「失礼する……!」
レクターの行動にマフィア達は表情を歪めた後レクターに背を向けて退出しようとしたが
「あ、そうそう。今思い出したぜ。さっき、そこの窓から妙な連中を見かけたんだが………うーん、あれがクセ者ってやつだったのか?」
「妙な連中!?」
「どういう連中ですか!?」
レクターの言葉を聞き、血相を変えて振り向いてレクターに尋ねた。
「なんかちっこい女の子を連れてたみたいだが………裏庭の方に逃げていったぜェ?」
「間違いない………目撃情報と一致するぞ!」
「クッ……いつの間に屋敷の外に!?若頭に報告するぞ!」
そしてレクターの話を聞いたマフィア達は慌てて部屋を出て行き、その様子を見届けたロイド達は物陰から現れてレクターに近づいた。
「フフ、見事な手並みだね。」
「その猫、最初から用意してたんですか……?」
レクターに近づいたワジは静かな笑みを浮かべ、エリィはジト目でレクターを見つめて尋ねた。
「ん〜………何のことだ?おや、裏庭に逃げたはずの連中が何故ここに………?世の中不思議で一杯だなァ〜。」
「あはは!やっぱりヘンなヒトだ!」
「うふふ、今のお兄さん、どこかの皇子さんと良い勝負をしている
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