第36話
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る部屋に入った。
「ここは………」
「確かハルトマン議長の部屋じゃなかったかしら………」
「へえ、さすがに豪華そうな部屋だね―――………どうやら先客がいるみたいだけど。」
「うふふ、こんな所に隠れているなんて一体どこのどなたかしら?」
「え………」
エリィの話を聞いて興味深そうな様子で部屋を見ていたワジはレンと共に何かに気付き、二人の言葉を聞いたロイドが呆けたその時
「おいおい、先に気付くなよな。せっかく驚かせてやろうと準備してたのによ〜。」
寝具の物陰に隠れていたレクターが現れて、ロイド達に近づいてきた。
「レクターさん……!?」
「ど、どうしてここに………」
レクターの登場にロイドとエリィが戸惑っている中、レクターはキーアを見つめた。
「ほう、これはなかなか………フッ………アンタらも随分と面白い魚を釣り上げたもんだなァ。」
「え……」
感心した様子で呟いた後、口元に笑みを浮かべて口にしたレクターの言葉を聞いたロイドは呆け
「お魚ってキーアのこと?キーア、食べられちゃうの?」
キーアは首を傾げながら尋ねた。
「おお、頭っからガブリとひと呑みにな!がお〜っ、パクパク!んぐぐ、しまったぁ!ノドに詰まらせちまったぜェ〜!」
尋ねられたレクターはわざとらしい演技をした。
「あはは!このヒト、ヘンなヒトだね!」
「それは充分すぎるくらいわかってるよ………」
「フフ、”銀”といい、IBCのお嬢様といい、ヘンな知り合いが多いなぁ。これも君達の人徳かい?」
「うふふ、エステルともいい勝負をする人徳ね♪」
「そんな人徳、嫌すぎるんだが………」
「というか、二人とも十分ヘンな知り合いでしょう………」
レクターのふざけた態度にキーアがはしゃいでいる中ワジとレンの指摘を聞いたエリィはロイドと共に疲れた表情で溜息を吐いた後ジト目でワジとレンを見つめた。
「おいおい、アンタら、ちょっと和みすぎだろ〜?もうちょい脱出者としての緊張感を持ってくれないとな!」
「いや、いきなりそんな正論を言われても………」
レクターの指摘に脱力したロイドが苦笑しながら答えたその時
「おい、いたか………!?」
「右翼は調べた!あとは左翼だけだ!議長の部屋も確認しろ!」
マフィア達の声が扉の外から聞こえて来た。
「くっ………」
「………なにグズグズしてんだ?オレがいた場所があるだろうが。」
「あ………」
「迷っている暇はないわ……!」
レクターの助言を聞いたロイド達はレクターが隠れていた寝具の物陰に隠れた。するとその時マフィア達が部屋に入って来た。
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