第11章 フェザーンへ 前編
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報分析官に逃亡を指示すると思い、申告はしなかった
事後報告に完璧を期するために我々は彼の行動一つ一つを身のがさなった
訓練2日目
今度は私がグレン情報分析官をストーキングすることになった
彼は17時くらいまで部屋にいたがその後、タキシードを着て外出する用意をし始めた。
どうやら何かの式典に行くようであった
中央情報局・軍・政治関連の式典・パーティをざっと見るとその日はリベラル派政治家の資金パーティしかなかった
ニコルソン少尉に言ってそのパーティの招待客リストをハッキングして無理やり「エルンスト・クレメンツ」という偽装で貿易関連会社職員として入れてもらった
私もタキシードを着て、ニコルソン少尉が即席で作ったIDを持ち、「エルンスト・クレメンツ」になりきるためのメイクをし、付け髭をして変装する
そして、万一の時に備えPPK‐22と呼ばれる小型実弾拳銃とそのマガジンを腰に装着する
グレン情報分析官が用意完了するまでにすべてが完了し、私はホテルの前の車を止めて彼を待ち構えた
彼は1800時前後に無人タクシーを拾いそのまま出発した
私も追いかける
そして走ること40分程度でホテル「フェルゼン」という当時の金持ちが結婚式を開くような高級ホテルで彼は降りた
ニコルソン少尉がホテルの監視カメラをハッキングし、私を援護する
そのまま、グレン情報分析官は22階のパーティ会場へ向かった
そこでは予測通りリベラル派政治家の資金パーティをやっていた
彼は何食わぬ顔をして、受付のチェックと通過する
私も、何人ものタキシードを着た男性や華やかなドレスに身を包んだ女性に交じって受付を通過する
グレン情報分析官は「アレン・シュリーマン」という偽名と国土交通局2等事務官の偽装IDで参加していた
私は政治家の演説を見ながら、横目で彼の動きを追いかける
彼は1人の政治家と話していた
その人物はリベラルを通り越した極左政党の大物政治家であった
私は少しずつ距離を詰めていく
そして半径約5m以内の座席に座って会話傍受を開始した
音声は私の左耳についた小型イアホンを通じて聞こえ、ニコルソン少尉も同時に聞ける
この会話傍受装置は彼らが当然持っている携帯端末をハッキングし、それを音声受信装置としてこれを転送することで行われる。
話している内容は極めて私的なことであるように思われた
しかし、その中に聞こえる帝国語の単語は非常に引っかかった
それに、よくよく聞いていると3割くらいの会話が成立していないのだ
相互に決められた暗号を使って会話しているのは明らかであった
私は会話を聞きながらふと周囲を見回すと、3人ほどどこかで見かけた人物がいた。
一瞬記憶違いかと思ったが、私は思い出した瞬間にはっとした
というのもこの3人は特殊作戦部隊の第104特殊空
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