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ウルゼロ魔外伝 超古代戦士の転生者と三国の恋姫たち
少年の日常、崩れ去るの事
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ことを主張する男。
「小僧じゃねぇ!俺はルーク・ド・ラ・ヴァリエールだ!」
子ども扱いしてきた男の言動に、ルークは少しムキになって反発する。
「…さすがはヴァリエールの子だな。変なところで意地を張るところもよく似ている」
しかし、男はルークの強気の態度に全く気落ちせず、まるでふてくされる子供をあやすように言った。
「ヴァリエールの子…?あんた、お袋のこと知ってんのか?」
「当然だ。奴とは20年前からの付き合いだならな」
男の言い回しが、自分の母のことを知っているような口ぶりだったこともあって尋ねると、男はルークの質問に頷いた。ルークはその男が、母の知り合いであることに驚いた。
「じゃあ…ちょっと聞いてもいいか?」
「なんだ?」
「あんた、お袋の旦那を…親父を知ってるか?」
「ヴァリエールから聞いていないのか?」
「お袋は、俺が子供の頃からずっと家を開けてばかりなんだ。国から特殊な任務を任されているとか言ってたけど、それがなんなのかも…昔の事だって俺にほとんど話してくれちゃいないんだ。叔母上も…親父の話を持ち上げた途端、眉間にしわを寄せてばっかでまともに話さねぇし」
親父の話をするな、とテラに言っていたが、内心では父がどんな男なのか、ルークは気になっていた。
ルークが父の話をしたがらないのには理由があった。その話をすることで叔母がいちいち不機嫌になるからである。ただでさえ平時でも不機嫌オーラを撒き散らす叔母が怖くもあったし、煩わしかったのだ。
「……もし、父のことを知ったとして、お前はどうする気だ?」
「…決まってんだろ」
男からのもしもの問いを聞いて、ルークは静かに立ち上がった途端、気合のポーズをとるようにパン!と音を立てながら、右拳を左手で受け止めた。
「親父を殴る!お袋や俺のことを放り出したことを反省させるまで殴りまくってやる!泣いて謝ったって許さねぇ!」
エレオノールのヘイトスピーチも原因かもしれないが、ルークは子供の頃からずっと、顔も名前も知らない父に対する不満を募らせていたのだ。さらにルークは、自分の異常な身体能力を持つが故の苦労に対する不満や愚痴をありったけに吐きまくった。
男はルークの言い分を聞いて、顔を覆ってため息をつきたくなった。
(…だから言ったんだ、ヴァリエールの奴め。息子の世話ができないなら、無理しないでこっちに任せればよかったものを。二番目の方ならまだしも、自分の一番上の姉がガキの教育に向かないことなど百も承知だっただろうに…)
「で、あんたは…親父を知ってるんだよな?」
「…知らんな。奴とはあの戦いが終わってから、会う回数がめっきり減ったからな。結婚したかどうかさえも聞いていない」
「そうか…」
改めて父の事を尋ねるルークだが、男は何も知らないと主張した。
ちょっと空気が不穏に成
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